アラカルト

徳島の知られざる聖地:立岩神社

晴天のシルバーウィーク3日目とあって、京都の道路は大渋滞となっていました。こういう時期は裏道走行です。大学は今日から後期が始まり、ようやく普通の授業ができるようになりました。でもマスクしながら講義するので、途中で窒息しそうになります。通気性の良いマスクが欲しい。◆さて、昨日の徳島の続きです。上一宮大粟神社の次は、「立岩神社(たていわじんじゃ)」というところに参拝しました。神山町の幹線道路からそうとう奥に入ったところにあり、元山という山の山頂付近です。念のため道の駅の方に行き方を確認して、突入しました。行ってダメなら引き返します。未整備の細い道が延々と続いてはいましたが、舗装はされていたので想像していたよりはあっさり到着することができました。でも、ちょっとでも脱輪したら一巻の終わり的な感じでした。ここには恐らく徳島最大であろう磐座が鎮座しています。写真ではわかりにくいですが、大変立派なもので、ギョッとするレベルです。実際に見た印象では熊野のコトビキ岩と同レベルの神格だと思います。ただ、知名度はほとんどないに等しいです…。「神山町」の「神」はこの岩に降り立ったのでしょう、きっと。また、この岩の中央がぱっくり割れています。「天の岩戸」との表示があり、古事記に出てくる天の岩戸はこの場所との解説もありました。そう断定するのは少々難しいとは思いますが、古代信仰をそのまま今に伝えている貴重な場所であることは間違いありません。この岩の裂け目は産道でもありますから、生命が生み出される場所でもあり、死霊が戻る場所、再生する場所でもあると考えられます。祭神は「志那都比古神(しなつひこのかみ)」「志那都比売神(しなつひめのかみ)」(この二神は風の神)「弥都波女神(みつはめのかみ)」(水の神、水銀の神)の三神を祀っています。山神に関係する蛇神の記述もありますが、それが退治される伝承も見られます。つまり宗教改革によって古い神が退治されていくわけです。みつはめとは水銀のことで丹を意味します。有名な丹生都比売(にうつひめ)も同じです。徳島は中央構造線が真ん中を突っ切っていますので、丹=水銀がかつては沢山採掘さたのですが、取り過ぎていまはほとんど見つからないと思います。古代において丹は今でいうダイヤモンドのように貴重なものでした。私は神話に出てくる高天原は、山頂に近い場所であったのではないかと考えていますので、こうした元山や有名な剣山も高天原の一つだったと推理しています。しかも、この場所は山の上にもかかわらずすぐ脇に豊富な水量のある川を確認することができ、人が生活するには問題のない場所です。前に登った剣山も、山頂からちょっと下がったところに剣山御神水があり、想像するに縄文海進時代(超温暖化時代)には、こうした山の上での生活が盛んであったはずで、今後こうした高地における発掘成果などが期待されるところです。◆神山町の道の駅で美味しそうなクルミクッキーがあったので食べてみました。そぼろみたいな感じで美味しかったです☆

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│-│-│2020/09/21(月) 22:23

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