アラカルト

良い政策を立案するには

なんだかまた大型台風が近づいてきているようで困りますねぇ。備えをしたいと思います。さて、今夜は草津で文化事業の重点プロジェクトに関するワークショップを行いました。なぜか部会長になってしまったので、責任重大です。今年のテーマは社会包摂関係の事業。20人ほどの参加者を4グループに分けて実施。行政の方にも入って頂き実施しましたが、結構多くの意見が提示されホッとしています。参加した方にはほんとに有り難く思います。役所の方の動きを見ていると慣れた方とそうでない方もいます。私は京都市が市民参画条例を作る前から18年も実施してきていますので、課題もなんとなく分かります。何事も経験です。また、いろんな市民の方がおります。すでに地域で活動されている方もいれば、初めて参加する方もおります。今日も「趣旨が基本的に違うんではないのか」と根本的な部分での疑義を提示される方がおりましたが、人によっては捉え方が違うのでそう思われても仕方ありません。そこをどう対話するのかが、こうしたワークショップでは結構重要になりますので、その辺は私の役目。否定せずに思いをぶつけてもらいます。本当に良い政策というのはこうした対話を何度も繰り返すことによって良いものに仕上がっていきます。しかし、面倒な作業ですし、何を言われるか分からないので腰が引けてしまいがちですが、市民と本音をぶつけ合うことで良いものに仕上がっていきます。私はどんなに険悪な状況でもそこに入る「覚悟」をもっているので、意思疎通がうまくできないことはたまにありますが、これまで逃げたことは1度もありません。残念ながら、今回はこれが最初で最後なのです。素材は揃いましたので、あとはどう料理するのかが役所側の腕の見せ所だと思います。そのままなんでも入れ込めばよいというものではなく、言葉の裏側や将来性、あるいは効率性・独自性等も考えながら政策に反映できれば◎なのですが…がんばってほしいところです。個人的にはやるからには100年後の草津市民に「あの時の政策は良かったね」と言われるようなものになればと思っています。

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│-│-│2018/08/31(金) 22:59

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働くことの難しさ

朝から気分がすぐれず、もんもんとした1日でした。なんとなく気分が安定しません。残暑バテでしょうか。滋賀大学でお世話になっている河口先生と打ち合わせをした際、大学創立60周年記念の団扇をいただきました。そこに木造校舎時代の写真があり、先生はそのころをとても懐かしく語って下さいました。いつもお昼はたいてい学生食堂に行きますが、ここの大学の生協では障害者の方が働いています。ただ、最近見かけないのでなんとなく心配。この間の吉岡さんのドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」でも読字障害の方の雇用問題がテーマになっていました。そんな時に中央官庁が雇用する障害者の数を水増ししていたなどという問題が露呈し、さらにそれが自治体にも波及しています。とんでもないことです。以前、地域連携センターでも障害者雇用のことを取り上げて、どう促進をするのかということを考えましたが、国や自治体でこのような状況だったと知って愕然としました。障害者だけでなく、健常者でも働くのが難しい状況も有ります。ちょっと話はずれますが、卒業生から連絡がある場合、その多くが雇用の問題です。みんなギリギリのところで我慢しています。いまでも思い出すのは、ちょっと前にあるゼミの男の子が数年間働いてきた会社で、上からの圧力に耐えきれない状況にあるとのことで、研究室に相談に来ました。大抵私のところに来た時点で状況はかなり悪い場合が多く、話を少し聞いただけでも深刻な状況であることがわかり、すぐに辞めさせる段取りに入ったことがありました。毎年何人かは相談に来ます。ま、ストレスを私に吐き出す人もいますが…それで少しでも元気になれば良いのですが。今元気な人でもいつ怪我をするかもわかりません。いろんな職場がありますが、人間はそれぞれに何らかの問題を抱えています。組織は事業の効率性ばかりを追うのではなく、一人ひとりが問題を抱えながらも社会の一員として働ける環境を考えるという意識がより広がっていくことを期待したいと思います。

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│-│-│2018/08/30(木) 22:54

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教育と自己肯定感&環境

いろいろとやることがあって、やっと教育学的な本を読める時間がとれるようになってきました。レッジョ・エミリア・アプローチに関する資料はいろいろと集めていましたが、まともに読む時間がこれまでなかったのです。まだ序章しか読んでいないけれど…。本質的には滋賀のプロジェクトとそれほど大きく異なるわけではないと思われます。それぞれが尊重しているのが子ども達の「自己肯定感」です。教えすぎない。とにかくやりたいことを優先させ、基本的なメソッドは説明するけれど、自分でやるのを見守ることに徹する。イタリアの教育で日本とまったく異なるのが「環境デザイン」という視点です。日本の教育の分野ではあまり重視されてない感じです。私は慶応幼稚舎などの環境も調査したことがありますが、国内で一番環境デザインが良いのはおそらく信楽の「ミホ美学院中等教育学校」だと思います。校舎全体が美術館のようで、校舎の中にM・I・ペイの作品があるのです。ちょっと飛び抜けています。神慈秀明会の教育施設とあって、なかなか一般見学をしにくいのですが、ミホミュージアムの関係で2度ほど見学させて頂いたことがあります。こうした学校で育った子ども達が大人になったらどうなるのかとても関心があります。まぁ、そこまででないにせよ、これからの教育環境についてはクーラーをつけるとかIOTを導入するというレベルではないと思っています。滋賀大学にいますと、そうした美的感性を得る場所がないので、とっても問題だと感じる日々。レッジョエミリアの思想では、「教育の中で環境こそが子どもの成長に最も大切なもの」という位置づけなのです。私もそう思ってはいますが、国内ではなかなか理解して下さる人が少ないのが残念なのです。

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│-│-│2018/08/29(水) 23:54

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あり得ないことを成し遂げるには

このシーズンにいくつかのドラマを夜に見ていますが、一番面白いのが土屋さんの「チアダン」。吉岡さんのドラマは社会的でユニークですが、ドラマみながら仕事を考えてしまうので元気なときにみるようにしています。それで、チアダンの元というか実際の話が映画なったものがあるというので、DVDを借りてきました(写真はpiacinema2.xtwo.jpより)☆無名のチームが全米選手権という大舞台にまで行ってしまうというのは、ある意味今年の金農に似ていますね。映画の中で一番印象に残ったのが、「とんでもない場所に立つためには日々の積み重ねが大切。それは将来、必ずあなたたちの力になります」という言葉。日々、自分を信じて最善をつくす。当たり前のようですが、諦めたら終わりですので、「続ける」ことが重要になるかと思います。私も地域振興でうまくいく所そうでない所の差というのは、担い手が明確なビジョン(目標・計画)を持っているかどうかと、それを信じて日々動いているかどうかということだと思っています。思うようにならないことも沢山あるかと思いますが、諦めずに積み重ねることで気がついたら達成していることがあります。この映画では指導者の役割についても勉強になりました☆見なくてもなんとなくストーリーは分かってしまいますが、プロセスに意味があると思えるような映画でした。

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│-│-│2018/08/29(水) 00:30

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時には常識を見直してみる

今日は暑い中、自治体の方が打ち合わせのために滋賀大学までおこし頂きました。何も無い部屋なので、冷たい飲み物も出せません。買い置きしてあった常温のお茶をお出しします。いつも自分は家で小さなペットボトルに1日分のお茶を入れてそれを飲んでいます。冷蔵庫がないので、冷たいものは学食や自動販売機で買うことになります。でも、冷蔵庫を使わなくてもなんとかなります。それに暑いからといって、やたら冷たいものを飲むと身体によくありません。ま、たまにはゴクゴクやりたいこともありますが、多く取り過ぎないように注意しています。以前、アイヌ伝承に関する本を読んでいたら、アイヌでは冷たい飲み物は身体に悪いので飲んではいけないという戒めがあるそうです。経験的に知っているのですね。最近はコンビニでも常温の飲み物が売っていたりします。そもそも、家の中で常に電気が付いているのは冷蔵庫。また日本は自動販売機大国なので町中に冷蔵庫があるようなものです。それらに使う電力はそうとうなものになるでしょう。冷蔵庫の省エネ化は進んでいるとはいえ、いつもの常識を改めて考えてみる必要があると思っています。世の中には電気のいらない冷蔵庫というものが結構開発されています。電機メーカーからするととんでもない商品なので、一般には普及していませんが、電線のない砂漠地帯などで利用されているようです。以前そんなことを考えていた時に、日本に電気を使わない「非電化」を徹底的に考えている施設があるのを知りました。そこは「非電化工房」(http://www.hidenka.net/indexj.htm)といい、栃木県の那須にあります。いわば非電化のテーマパークのような所で、非電化の商品も扱っています。見学には予約が必要なのですが、一度行ってみたいと思っています。ご関心があればHPをみるだけでも面白いですよ。すぐには取り入れられないものも多いですが、こういう発明にチャレンジするって素敵だなぁと感じます☆

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│-│-│2018/08/27(月) 23:59

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