アラカルト

手の中の十字架

とても春めいた1日。それだけで幸せな気分になります。変な話ですが、今日は洗面で手を洗っていたらとても不思議な事がありました。左手のほぼ中央に、十字をした手相というか皺があるのですが、なぜかその十字の部分が浮き出て見えるのです。何か怪我でもしたのかなとよく見てみるのですが、とくに異常はありません。気になって、「手相 十字」でネット検索をしてみると、いろんなことが書かれています。だいたいは良いことばかり。悪いことを想像していたので、ちょっと一安心。こういう手相は珍しいのでしょうか、いろいろ書いてある中で最も近いと思われるのは「神秘十字線」というもの。これから何かの暗示があるのでしょうか。今年はとにかく家族のこともあり、悪いことばかりでしたが、とりあえずこれからいいことがあるかも知れないくらいに思っておきましょう。たとえどうなろうとも運命のままに生きたいと思います。今夜は、新任の先生を交えた歓迎会を洛東迎賓会で行いました。素敵な空間で素敵な食事をいただき、ちょっと贅沢な時間を満喫させていただきました。いつも顔をみていても、ゆっくり話す時間がなかったので、とても楽しい一時となりました☆

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│-│-│2017/04/19(水) 23:56

アラカルト

言葉の重み

春の嵐が去り、本格的に暖かくなりそうです。寒いのは苦手なので嬉しい。このところ、地方創生担当大臣の山本幸三氏が発言した学芸員問題があり、またそれを擁護する政治家もいて言葉を失う。一掃どころか、近年の政策ですでに学芸員資格は「まず就職できない資格」と成り果てているのです。そうした中、貴重な報告書が送られてきました。須磨海浜水族園ボランティアの20周年記念誌です。以前、ボランティアフォーラムや指定管理者対策に少しお手伝いしたことがあり、覚えていてくれたのです。読み返してみたら、もう10年も前のことで、当時は死ぬ思いをして文化ボランティアの全国調査をしてた時期というのを思い出しました。その後、指定管理者が変わり、どうしているのか心配ではありましたが、こうして活動を続けられていることを知り、とても心強く思いました。18歳から87歳まで多様な年齢層の方が交流しているようです。文化施設においては、そこに働くスタッフのみならず、施設を支える市民スタッフが大勢おります。そうしたスタッフが学芸員と協力しながら、来場者サービスのみならず地域の文化力向上に貢献をしています。もちろん、行き届かないところは沢山あるとは思います。ただ、心ない政治家の一言で、学芸員だけでなく多くのスタッフが心を痛めているのは確かです。地域振興を本気で考えるなら、この機会に多様なスタッフを増やしていく政策を考えないと禍根だけが残るように思いました。そういう意味では、かつて文化庁長官を務めておられた心理学者の河合隼雄先生はほんとに素晴らしい方でした。日本で文化ボランティア政策を初めて手がけられ、私も賛同しながらできることはしました。一度お忙しい中、滋賀のミホミュージアムまで来られ、ご自身の眼できちんと視察をされ、スタッフに労いの言葉を丁寧にかけて下さいました。彼の言葉はほんとに暖かかった。一側面だけ見て批判する人とは大違いです。残念ながら10年ほど前にお亡くなりになりましたが、今でもお名刺を大切に保管しています。おやつの時間に、サインで見た「ロールケーキ」の文字が頭から離れず、思わず学内のカフェに。マスカルポーネクリームというチーズクリームのロールケーキ。初めて食べます。最近、生クリームがダメになったので、ちょっと勇気が入りましたが、フワフワしていてメチャメチャ美味しい!その後、腹痛も起きず、このクリームはOKだということが分かりました☆とりあえず挑戦してみるものです(笑)

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│-│-│2017/04/18(火) 22:25

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古の知恵

明日は天気が荒れるようです、気をつけましょう。4月も後半に入りましたが、大学正門ロータリーにある2本の大きなしだれ桜が丁度満開です☆ドウダンツツジもかわいい花を咲かせ始めました。学内にいるだけでかなり楽しめます。話は変わりますが、昨日NHKスペシャルで放送していた熊本城の石垣についての番組を録画で見ました。明治時代に修復した石垣よりも400年前に作った石垣の方が地震に強かったという結果が克明に紹介されていました。普通、古い時代の技術より新しい時代の技術の方が優れていると思いがちですが、昔の知恵に学ぶということの代表例の一つに思います。先週、安土城跡で熊本城の話は聞いていたので、とてもタイムリーでした。最初の写真は安土城創建当初の石垣です。先週天守閣まで登ったときに撮影しました。この部分はとても貴重で、阪神淡路大震災時にも崩れなかったそうです。この頃はまだ熊本城のような「武者返し」というソリはなく、かなり直線的な面構造になっています。何気なく見学しているとみんな同じように見えてしまいますが、その道の専門家と歩くとまったく違って見えるから面白いですね☆

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│-│-│2017/04/17(月) 22:24

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「学芸員はがん」発言と、その問題の本質と課題、そして改めて「学芸員10倍構想」

2017年4月16日、地方創生担当相の山本幸三氏は、大津市内での講演後、地方創生に関わる質疑中に「一番のがんは文化学芸員と言われる人たちだ。観光マインドが全くない。一掃しなければ駄目だ」という発言をし、博物館学芸員を痛烈に批判して問題になっている。

その後、自身の発言が言い過ぎであったとの釈明を行っているが、個人的には学芸員の仕事について何もわかっていないという印象をもった。

日本の学芸員は「雑芸員」とも呼ばれるくらい、1人の人間が様々なことをしている。独立行政法人制度や指定管理者制度の導入により、より状況が悪化している。その背景に赤字財政の問題が大きく、文化にまで十分手が届かないのが実情である。文化は利益を生みにくいので、財政が悪化すると文化から切り捨てられる。たとえ箱はつくっても人は十分つけないのである。非常勤の割合も高まっている。まともな館長がいるところの方が少ない。

我々は20年前からいわゆる文化資源を活かすミュージアムマネージャーやミュージアム・エデュケーターをもっと育成し、設置すべきであるということで、提言と実践を行ってきた。なぜなら、例えば「一掃の引き合い」に出された大英博物館ですら職員数は1000人規模であるのに対して、東京国立博物館は100人規模なのである。底力が全く違うのである。大英のやり方も疑問ではあると思うし、観光に理解を示さない職員にも問題はあろう。

日本ははっきり言ってまだまだ文化後進国である。ヒューマンメディアに対して10倍程度の差が存在する。国レベルでこうであるので、地方は惨憺たる状況である。施設を閉鎖するところもかなりでてきている。日本の学芸員はものすごくがんばっているのである。ただ、人数的に活用という側面が弱くなるのは仕方がないのである。文化財保護法ができた背景を考えればわかることであるし、彼らはものすごい数の遺産を守っているのである。現世の人のみならず、将来の人々のためでもある。一度収蔵庫の整理・保管作業を一緒にしたらその大変さがわかるというもの。文化財を扱うのは外の人が思う以上に大変なのである。

文化資源を活かしたい、観光後進国から脱却したいと思うのであれば、10倍とは言わないまでも、学芸員数をせめて2〜3倍に増やし、ミュージアムマネージャーやエデュケーター等をきちんと設置するくらいのことを地方創生担当相の責任で行ってもらいたいと思う。そうすれば、日本の観光の質は高まるであろう。観光だけでなく、教育や地域の質も高まる。そうした人材をうちの大学では以前から育てはいるが、きちんとした就職先がほとんどないのが実態である。できないのに、批判しても何の解決にもならない。劇場音楽堂法の議論の際にも、アートパフォーマンス専門のキュレーター設置を提言したが、結局内容のことは考えても人のことは考えない中途半端な法律になってしまった。

私は以前、国の文化審議会で「学芸員10倍構想」を真面目に提言したことがある。みなさん笑っておられたが、人口も少なくなり、経済も弱くなった今、これからの日本は文化大国として生きられるような国になって欲しいと今でも思っている。
│-│-│2017/04/17(月) 10:20

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ななつ星

今日は車載温度計でなんと27度!夏並でした。これから昼と朝夕の気温差が激しくなるのですね。気をつけないと。町を歩くと、周りの木々から青葉が顔を出し、お花も綺麗に咲いています。うちの近くの八重桜はそろそろ満開☆午前中は気功ヨガのワークに参加。いつもより人が多くて部屋にギッシリ。気になったのは、なんとなくエネルギーが感じられなかったこと。暖かくなってきたし、とくに大きなストレスもないのですが、身体に気の栄養が貯まっていない感じが不思議とする。生活には気をつけよう。午後は前に出した論文の修正や追加をしないといけないので、職場で作業。5月いっぱいまでは、かかりそう。踏ん張りどころです。夜にBSで、九州の豪華列車「ななつ星」の旅に関する番組をしていたので、鑑賞。3泊4日で2人で150万円とのことですが、予約で満杯だそう。経済効率優先のシステムではこうはいかない。九州はすごいと思う。環境・提供物・サービスそれぞれに最高の質を提供している。どれかが欠けてもダメ。これまでの日本のマネジメントはどこかが欠けていた。これからはトータルなクオリティを目指す時代に入ったという感じがしました。何より、地域の人が誇りに思っているということに感銘を受けました。電車を誇りに思うって普通ないことです。感動したのは岩松駅でのこと、一人の少年が5分間という短い停車時間に合わせて毎週駅に来て見送りをしているのです。もう一つすごいなぁと思ったのは、時間に対する考え方。「ななつ星」ができるまでは、最大で2時間のサービスしか出来なかったが、ここではゆったりと時間をかけたサービスを提供できるということ。リニアではないですが、今は早いことが良しとまだされている時代ですが、「ななつ星」では遅いことがメリットと捉えている。CAから転職したクルーもいて、その人も飛行機では最大で15時間程度しか一緒にいられないとも話していた。これはすごいこと。いま連携している和歌山の熊野は、京都から特急で4時間。通常は4時間もかかると考えるが、この4時間でどんなことが提供できるかを考えるとある意味ワクワクします。そんな逆転の発想をこれから和歌山でも展開できたら素敵だと思いました。とにかく、ななつ星は昔ながらの「旅」を思い出させてくれる装置だと思ったことと、電車なんですが、とても機関車に近い乗り物のように感じました。いつか乗ってみたいです。お昼はコージーカフェで玄米ご飯ランチをいただきました☆少しパワーついたかな。

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│-│-│2017/04/16(日) 23:23

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