アラカルト

それぞれの縁

期末の終わりになると行われるのが、卒業論文の「口頭試問」。この時期、多くのゼミナールで実施されます。副査の先生と合同ですので、今年は30人。朝から夕方まで試問が続きます。ここで終わりではなく、もうちょっと続けたら面白いのになぁと思う研究が沢山ありました。思えば、自分が学生時代に受けた試問では、「木下君、出版社を紹介するからこの研究は本にしなさい」と言われ、その後2年間かけて倍の量に増やして出版しました。その間、博物館で仕事をしながら大学院にも通い、やっとの思いで創り上げて先生のところに持っていったら、「木下君、卒業論文を本当に本にしたのは君が初めてだよ」と言われ、ビックリしました。多くの学生が同じ事をしているものと思ったからです。もともと文章を書くのは好きではないのですが、何か分からない事柄を掘り下げて調べていくのが好きだった(そこで新しい発見をすることが楽しい)ので、それはまったく苦ではなく、その部分が生きたのでしょう。人間、どこで自分の才能が生きるかはわかりません。ちなみに私の場合、かなり昔の海外ドラマで「刑事コロンボ」というのがありましたが、あのコロンボ刑事みたいに現場に足を運んでは、分からないことを何度も聞いていくという手法がお得意なんです。最近はデスクワークが多く、現場に出られないのが苦痛ですが。とにかく、何かの縁があって取り組んだテーマですから、これからも大切にして欲しいと願います。試問が終わって、夕方ゼミ生達と山科で最後の懇親会。デザートはラムネのシャーベットでした(ちょっとピンボケでスミマセン…)。

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│-│-│2019/01/28(月) 23:37

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