アラカルト

安土城の謎

今日は久しぶりに近江八幡と安土に行っていました。安土城再建を夢見る会のイタリア調査報告会への参加です。もちろんバチカンに行った安土城の屏風絵が見つかったわけではありませんが、いろんな方が調査の継続をされています。また、面白かったのは安土セミナヨ(日本初の神学校)の建設に関わった宣教師オルガンチノ(1533年頃〜1609年)の故郷カスト近くにあるマントヴァのサンタンドレア大聖堂のことでした。この大聖堂を作ったのは、レオン・バッティスタ・アルベルティ(1404年〜1472年)で、1470年頃に設計された彼の最後の作品です。彼の作品としてはヨーロッパではかなり影響力のある大きな作品で、当然オルガンチノも知っていたことでしょう。天正少年使節団もここを訪れています。安土城にはいろいろな謎があり、他の城に見られない「八角形」をしていること、また安土城の設計図と考えられている『天主指図』に4層の「吹き抜け」があり、その真偽がよく議論に上がります。このサンタンドレア大聖堂は当然吹き抜け天主構造であり、また基礎に八角形の禁足地があります。キリスト教で「8」は「復活」「再生」を意味し、八角形は非常に象徴的な形です。信長はその思想をも取り入れて城の設計を行った可能性は十分にあると考えられます。なんとなく、安土城はいろんな宗教を習合することを意図して信長が設計したと考えるとスッキリします。また、その先にあったのは「平安楽土」、つまり平和であったと思えてなりません。まぁ、いろんな説はあるので、ほんとのところは信長でないと分からないんですが、彼の精神性がだんだん見えてきた感じはします。◆会場となったのは、近江八幡市市民会館内にある「Vite」というイタリアンレストラン。Viteとはイタリア語で「生活」という意味らしいです。素敵な前菜と変わったパスタを頂きました☆この店のオーナーがイタリア語ができ現地の状況をよくご存じのため、今回の調査に同行されたようです。ごちそうさまでした。今日はその他いろいろ訪問したので、近江八幡の知られざる文化スポットをまた追ってご紹介いたします。

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│-│-│2020/02/08(土) 22:55

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