アラカルト

持続する地域の条件

昨日の雨で桜がだいぶ散ってしまいましたね。でもまだつぼみがある木もあるので、なんとか入学式まではもってくれそうです◆さて、地域再生の木下さんが新しい本を出されたので、早速読んでみました。まちづくり版のハウツー本のようなものですが、現場を知っている人だけに説得力があります。筆が速くてうらやましい。自治体の担当者には読んでもらいたいけれど…。内容は多岐に渡りますが、主軸の主張は、「まちづくりは補助金・コンサルに頼るな。身内を教育して自分たちで考えて稼げ。」というものです。主張は理解できるのですが、矛盾もはらんでいます。よく「稼げ、稼げ」といいますが、そんなことができる人はそう多くないということ。また教育ですぐにそうした人材が育つとも思えません。また、たとえいい人材がいたとしても、その人が地域に関わるかどうかも疑問です。基本、リスクを恐れて何もしない人が多いわけです。この本を読んでいて改めて思ったのは、地域再生がうまくいっている事例の多くは「レアケース」なのだと。今後、少子高齢化で全国的にますます地域が疲弊していくことが予想されます。国も白旗上げている状態ですので、そんな簡単にいくわけがありません。当たり前ですが、レアケースであれ何であれ、課題を地域で共有し早くから対策を講じている所が生き残るはずですし、そこに人も集まります。その条件として重要なのは個人の稼ぐ力というよりも、基盤となる持続可能な地域産業をどう育てられるかという点にあると考えています。人口が増えていくには、加えてまちの魅力が欠かせません。でもまぁ、この方、名字が一緒なのでとてもやりずらい。ただ、文化的な視点はほぼ皆無なので、極力かぶらないよう私は文化政策としての地域再生を考えていくとこととします。

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│-│-│2021/03/29(月) 21:42

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