アラカルト

失ったものを数えるな、残されたものを最大限生かせ

朝から急な打ち合わせや仕事が舞い込み、その対応でほぼ1日終わり。なかなか研究の時間が確保できませんが、なるようにしかなりません。ところで、甲子園の準決勝が近畿勢だけとなったらしいですね!ニュースでチラッと見るだけですが、ちょっと誇らしい。地域の誇りということで、この間本屋で見つけて読んだのが姫野カオルコさんの『忍びの滋賀』です。最初タイトルを見たときに忍者の本かと思いましたが、滋賀県を紹介した本です。著者の名前は聞いたことがありましたが、直木賞を受賞されている方とは知りませんでした。で、内容の多くは滋賀を自虐的に語っているようなものでした。もちろん、良いところも語ってはいますが、滋賀に誇りを持っているというよりは、残念な県を強調しちゃっている感じ。少々残念な本でした。このような本を書いても滋賀の印象は良くなるどころか、悪くなるでしょう。印象が悪ければ誇りを持つことさえできません。他にも良いところは沢山あるのに、ほとんど触れられていない、というか知らないのかも知れません。安土城についても本格的に再建に取り組んで欲しい的なことが書いてありましたが、読みながら「すでにやっていますよ!」と呟いてしまいました。どんなに素敵に見える地域でも課題は山のようにあります。悪いところをほじくり返すのではなく、まずは小さくても良いところに光を当ててほしいものです。「パラリンピックの父」と呼ばれるルートヴィヒ・グットマン(1899年〜1980年:ドイツの医師)は、「失ったものを数えるな、残されたものを最大限生かせ」という名言を残していますが、これは人だけでなく地域にも当て嵌まることなのです。そして、地域においては「ないものは、これから創造すればいい」のです。

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│-│-│2021/08/26(木) 21:02

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