アラカルト

人生100年時代

パラリンピックで陸上が始まりました。見ていて懐かしく思ったのが「ガイドランナー」です。視覚障害のある選手と一緒に走り誘導する人のことです。学生の頃、スポーツクラブでバイトしていた友人から、クラブで視覚障害者ランナーの伴走者が見つからず、卓球部でしたがそこそこ長距離に強かった私に依頼が来たことがありました。そういう世界があるのも知らず、ボランティアでしたが役に立てればということで引き受けました。今のようにロープではなく腕につかまってもらい、腕の動きで誘導するシステムでした。あれから何年経つのだろう、今でも体を動かすのは好きなのですが、座って長時間仕事しなくてはいけないのがストレスですねぇ。◆ところで、今朝の日経新聞第2部の表紙に、スズキの鈴木修相談役(91歳)の写真がドドーンと出ていたので驚きました。人生100年時代という長寿社会についての特集でしたが、インドのインディラ・ガンジー首相(第5代、第8代)と並んで写っている写真なども掲載されていて面白かったです。鈴木氏は、インドの自動車産業だけでなく、工業化に大きな貢献を果たした人物です。彼は、インディラ・ガンジー氏の息子で、第9代の首相となったラジーヴ・ガンディー氏や、ラジーヴ氏の弟でインドの「国民車構想」を推進したサンジャイ・ガンディー氏とも深い縁があります。ちなみに、インディラ氏とラジーヴ氏は暗殺により死亡し、サンジャイ氏は飛行機事故で死亡するという悲しい歴史があり、スズキはそうした激動のインド史とともにまさに歩んできた会社であり、とくにサンジャイ氏の意思と遺産を引き継いできたのです。趣味が仕事のような方ですが、昔はそれが当たり前。働き方改革を進める今日では、若者に受け入れられそうもない仕事ぶりです。もちろんやり過ぎは体を壊すことになりますのでいけませんが、楽して儲かる仕事は無いと思います。ただ、自分に合った仕事が見つかれば、比較的長く続けていけようになるのかも知れません。また、引退後にも引き続き無理のない範囲で働ける環境があれば、規則正しい生活をするだけでなく、頭や体も使うことになり、急に老け込むことはないのではないかと考えます。我々も新しい高齢化社会の在り方を考えていかねばなりません。

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│-│-│2021/08/27(金) 20:35

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