アラカルト

メディアの発言責任

3月11日が近づいてきたためか、震災や原発の記事が増えています。今朝の日本経済新聞では「原発漂流」と題して特集連載記事を1面に載せていました。そこで、廃炉費用が11兆円から22兆円に膨らんでいる説明をし、原発が安いものでないことを認めていますが、原発そのものは「絶対必要」と結論づけている点に驚きました。こんな無責任な記事を放置しておくことはできません。廃炉以上に深刻なのはゴミをどうするかということですが、まったく触れていません。その課題解決のないまま政策が進んでいることが「異常」と考えています。むしろ「狂気」とすら思います。こうした発言の責任はどこにあるのでしょうか。この一言が契機となり、同じような事故が起きる可能性があります。とても憤りを感じます。

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ちなみに、22兆円というお金があれば、単純計算ですが、原発1基分のメガソーラーが88基つくれてしまうのです。そのことにも触れていません。

また、エネルギー問題は「安定供給論」にごまかされやすいですが、私が震災の本に書いたように、そもそも日本人の電力使用量が多すぎるのです。これも単純計算ですが世界平均の3倍です。あと1割〜2割エネルギーダイエットをするだけで、原発に頼らない社会をそれほど無理なくつくることは十分可能と考えます。本当は50%くらいの削減が必要だとは思っていますし、そのやり方も本に書いたのですが…。基本今のエネルギー政策は関係業界救済処置にしか見えないのです。
│-│-│2017/02/28(火) 09:04

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