アラカルト

季節の変化、時代の変化

甲子園の決勝は滋賀と大阪ですね。近江高校は補欠から勝ち上がり、主将の山田くんが脚光を浴びているようですが、足の具合も心配です。コロナを吹き飛ばしてほしいと思います。◆今日はあまりに天気が良いのと、新学期に向けて学内が慌ただしいので外で仕事しようと思い出たのですが、途中花見をしてしまいました。山科側の桜並木が素晴らしかったです。◆ところで、昨日と今日の日経新聞文化欄で「コロナ3年目のミュージアム」と題して、この間の文化環境の状況が整理されています(詳しくは新聞を参照下さい)。経営に行き詰まったところもあれば、新たにファンドレイジングを始める事例などもあり、企業もそうですが時代の変わり目を感じます。地域振興もそうですが、いままでと同じというわけにはいきません。それぞれが工夫をし、生き残りをかけて精一杯自己改善をしていく必要があろうかと思います。◆夜にたまたまテレビをつけたらNHKで「恐竜超世界」という番組が放送されていて、これが「超」面白かったです。NHKは、今国会で6890億円という巨額予算が可決されましたが、こうした番組をもっと作って欲しいし、アーカイブでもっと手軽に過去の関連映像も見られるようにしてほしいです。それに、番組多すぎてBSはほとんど見ないので、制作方法を見直して欲しいです。そもそも恐竜については、かつて岡山の林原自然科学博物館がかなり力を入れて世界規模な取り組みをしていました。私も文化政策研究センター時代に関係者がいたので一度ヒアリングを行っています。ただ、その母体である株式会社林原が2011年に経営破綻に陥り、この施設も2015年に解散したことは知っていました。その後、多くは岡山文理大学に移り、そこで研究が進んでいたことはこの番組で知りました。調べてみたら、昔活躍されていた石垣忍先生もこの大学におられるらしい。現在は次の世代が活躍されていました。中でも驚いたのは、同じ大学の生命科学の専門家である辻極秀次先生という方と共同し、化石の中に残るなんというかまだ化石化していない部分から、なんと「タンパク質」を取り出すことに成功したとのこと。1億年も前のものですよ。まさにジュラシックパークの世界そのもの。今後、この分野は化石の形態的な研究からさらに踏み込んだ生物学的な研究に発展していく可能性を示しています。ここでもクロスオーバー的研究が功を奏していることがわかります。その土台の部分で活躍されているのが、アマチュアの存在です。番組をみていると、結局大学の研究者は調査する時間がしっかりとれていないことが伺えます。今の大学はあまりにも教育に縛られすぎてしまっているので、文科省としても研究セクターの在り方をもう少し議論しないと、ほんとに世界的にどんどん低い水準になっていくことでしょう。それは学芸員に対しても同じ事がいえるのではないでしょうか。研究の世界ではなかなか結論がでないことも多いのです難しいこともあると思いますが、時代が変化する中で、どう生き残りをしていくのか悩ましい所です。そんな状況でも花は咲いてくれます。

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│-│-│2022/03/30(水) 21:55

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