アラカルト

心の傷

久しぶりに夜遊びをしました。夜に町中に行くのも、地下鉄に乗るのも何ヶ月ぶりだろうか。映画「ドライブ・マイ・カー」がカンヌ国際映画祭で受賞して、絶対スクリーンで観たいと思っていました。そうしたら、アカデミー賞まで受賞したので、週末は予約できなくなるかもと思い、平日のレイトショーでの鑑賞となりました。ただ、今夜の観客は20人ほどで、心配するほどではまったくありませんでした。むしろ少なすぎ。テーマが少し重いからでしょうか。簡単にいうと、心に傷を持ちながら、その自分とどう向き合うのかという内容です。全体的に淡々とした構成ではありますが、それでも随所に起伏があり、また主人公の生活と戯曲とが重なる面白さもあって、3時間があっという間でした(あくまで個人的感想ですが)。どんなに仲がよくても、どんなに愛し合っていても、人と人が分かり合うというのは難しい問題です。また、人は状況によっても心が移ろいます。良かれと思ってやったことが相手を傷つけてしまったり、また傷つくのを恐れて何もしないこともあります。ただ、過去には戻れませんので、いろいろ経験する中で人は良いモノだけでなく、悪いモノも抱えているわけです。自分の内面を見つめられる貴重な映画だと思いました。それと、全体的にアナログ的な要素満載な点も個人的にはとても嬉しいところでした。終電ギリギリでしたが、観て良かった。なんだか、今夜はいい夢が見られそうです。

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│-│-│2022/03/30(水) 00:53

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