アラカルト

民族の誇り

急に気温が低くなったので、半袖だと肌寒い感じです。薄着のまま昼寝しちゃったりしたので、風邪ひかないように気をつけよう。さて、先日台湾映画のKANOを見てから、以前台湾映画で霧社事件を取り上げた映画「セデックバレ」を見たくなってツタヤさんで取り寄せて頂きました。KANOの脚本を担当された魏徳聖さんが監督をされ、KANOの馬志翔監督さんが俳優として出演されています。馬さんのお父さんがセデック族とのことです。霧社事件は、日本統治時代の1930年に、台湾の霧社で起きた先住民セデック族による抗日暴動事件で、その過程が丁寧に描かれています。統治時代に捕えられ文明的な生活を強いられるわけですが、差別等への鬱憤がたまり最終的に武装蜂起をします。日本軍の強さは知っていますので、最初から勝ち目のない悲しい戦いなのでが、それによって民族としての誇りを取り戻したかったことが伺えます。2部構成になっていて、合計4時間半という、とてつもなく長く残酷なシーンも多い映画でしたが見応えは十分でした。台湾統治時代や台湾の民族についてよく知る機会となりました。私の小さい頃はまだそうした民族の話をよく聞いたものです。当時は「未開の民」という意識でしたが、今考えれば超環境共生型民族といえます。また、彼らはサムライとほぼ同じ精神性があり、日本と共通するところが多々みられます。琉球よりは蝦夷やアイヌに近いようにも思いました。狩りで使う短刀は蝦夷の「蕨手刀」というのがありますが、それによく似ていました。女性の入れ墨や祭りに使う楽器は、アイヌのそれとほぼ一緒です。狩りの仕方はマタギに似ています。戦いの構造的には、蝦夷(アテルイ)と大和朝廷(坂上田村麻呂)との戦いや、西南戦争の状況を思い起こしました。リーダーのモーナが西郷隆盛に見えて仕方ありませんでした。薩摩隼人もああいう形で消えていったのかと思います。ただ、時代や環境は変わっても、民族の精神というものは別な形となって続いていくようにも思います。また、日本のアイヌもそうですが、近年は先住民族の文化を尊重する動きも活発化してきていて、新しい共存の在り方が模索されていくのではないかとも感じます。調べてみると、台湾では現在の所、政府が認定している民族が16もあるそうです。一度調査に行きたいと思いました。今夜のお菓子は、先日梅宮さんで頂きお供えしてあった御鐉を湿気ないうちに有り難く頂戴いたしました。思ったより甘かったです☆

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│-│-│2018/09/08(土) 22:35

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