アラカルト

最も神々しい出来事/前方後円墳の原型

昨日二見浦のことを書きましたが、晴れていれば写真のように岩の間から太陽が望めます(写真は今年の夏至祭のポスターより)。で、良く見ていただきたいのですが、太陽の下に何かがあります。この山は富士山なんです。この二見浦からは雲がなければ富士山が綺麗に望め、なおかつ夏至の日にはその頂上から太陽が昇るのです。二見興玉神社のご神体は、夫婦岩の沖合約700m先の海中に沈む(かつては海上に出ていた)「輿玉神石」があり、本来なら「神社」から「夫婦岩」を通り、「輿玉神石」を拝して「富士山」を望み、そして「太陽」を見ることになります。全てが同一方向上に並びます。このさらに延長した端に「鹿島神宮」があります。恐らく、輿玉神石と夫婦岩の小さい方の岩はうまく拝せるように人工的に置かれたと考えます。かつて、山は生命を生み出し、また飲み込んでいく存在として崇められていました。太陽も毎日山から生まれ、山に死んでいくと考えられていたと思います。山は生命が戻る場所であり、また生み出す存在でもあります。そして太陽はその生命そのもの、魂そのものです。輪廻転生観があった古代には、この構図こそ最も神々しいものであったろうと考えます。富士山は神奈備山の最高峰であります。これと同じデザインが古墳(前方後円墳)です。前方後円墳の形にはいろんな説がありますが、私は夏至の日に神奈備山から太陽が昇る瞬間だと考えています。二見浦の光景は前方後円墳の原型なのだと思います。むしろ、それ以外考えられないのです。ちなみに、今年の夏至祭は6月22日の午前3時から。禊ぎを終えた人々が海中から太陽を拝します。二見浦には沢山のカエルがいますが、これは「無事に帰る」という意味ではなく、「禊ぎを終え、邪を祓い、本来(無垢)の自分に戻る」という意味があると考えています。ここはもの凄い場所なのです。つづく。

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│-│-│2019/06/11(火) 00:34

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