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前方後円墳のデザイン的意味

百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産への登録が決まりましたね!おめでとうございます。タイムリーなので、ここで前方後円墳のデザインとなる私の神奈備太陽説について、簡単に最後までまとめておきたいと思います。元々、縄文時代には生命を生み出す対象として形の良い山(神奈備山)と毎日生と死を繰り返し再生し続け恵みを与える存在としての太陽を信仰していました。その最も高貴な瞬間が二見ヶ浦に代表される夏至の日に神奈備山から昇る朝日です。弥生時代になると鏡や銅鐸などの青銅器が登場します。鏡はカガミとして信仰され、銅鐸は神奈備山から昇る太陽を象徴するシンポルとして信仰され巨大化していきます。しかし、古墳時代が始まると銅鐸文化は排除されますが、古墳の形として神奈備山から昇る太陽のデザインが採用されます。そして古墳時代が終焉を迎えると同時に仏教文化が花開きます。日本の国家プロジェクトとして作られたのが東大寺の大仏です。大仏は大日如来であり毘盧遮那仏です。天照大御神の本地仏でもあります。昔は仏像の光背あるいは頭光は仏から発するオーラか何かだとばかり思っていましたが、これは太陽とその光芒なのです。つまり、巨大古墳がなくなってから国の精神的支柱として「山のような巨大な仏像」とその光背「=太陽」を作ったわけです。それが今日まで続きます。これらは同じモチーフをそれぞれの立場でデザイン化しているのではないかというのが私の考えです。現代では山の霊力も太陽への感謝も薄くなってしまったため、前方後円墳などという形だけでしか捉えられなくなりました。それでも人々の根底には「死者は山へ帰る」ということを何となく感じていたり、ダイヤモンド富士を尊い存在だと感じる人は多いと思います。ちなみに、富士とは不二であり不死なのです。つまり、富士や神奈備山は輪廻転生の象徴ということでもあるのです。また、「日本」という漢字も縦書きにするとほぼ同じデザインとなります(本が山で、日が太陽です)。今日のお菓子は萬屋琳窕さんの七夕限定の笹葛餅とレモン道明寺入り生菓子でした☆限定に弱すぎる。

<写真の引用先>
大仏(https://www.yoritomo-japan.com/nara-kyoto/todaiji/todaiji-daibutu.htm)
二見ヶ浦(夏至祭のポスター)
銅鐸(https://4travel.jp/travelogue/11266747)
前方後円墳(http://www.preo.co.jp/blog/koriyama/m-ogino/%E5%89%8D%E6%96%B9%E5%BE%8C%E5%86%86%E5%A2%B3.html)
天照大御神(http://www.pauch.com/kss/g022.html)

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2富士.JPG

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4前方後円墳.jpg

5アマテラス.jpg

6.JPG
│-│-│2019/07/07(日) 23:01

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