アラカルト

「何を伝えたいか」ではなく、「何をしにきたか」を探る

始終雨模様で、かつかなり寒い1日でした。一日籠もって、結構Youtube見ていました。最近、古くなってボロボロになった道具をピカピカに修復する映像を見るのになぜかはまっています。ちょっと買い物がてら外に出たら、京都薬科大学の入口にある桜がまだ綺麗に咲いていました☆◆日経新聞の日曜版を読んでいたら、水族館プロデューサーで有名な中村元さんの記事が掲載されていました。彼はかつて三重にある鳥羽水族館の経営を立て直した実績のある方で、その後独立して様々な地域の水族館計画に関わっています。最近の水族館は、映像を使った展示手法が流行でとても綺麗なんですが、動物たちにとってどうなのかという疑問を感じてはいます。が、考え方に同意する点もありました。その一つが「何を伝えたいか」ではなく、「何をしにきたか」を探るということ。彼もかつては飼育員として展示情報を来場者の方に一生懸命伝えていたそうですが、ほとんど耳を傾けてもらえなかったという経験があったようです。その後、来場者が何を求めているのかを調査し、彼らのツボにはまることを展開していったら来場者が増えたとのこと。マーケティングの世界では当たり前のことですが、文化施設においてはそれがなかなかできません。優秀な人が多いので、思いが強すぎるのです。一方で、文化施設の場合は利用者に迎合ばかりしていてもいけないと私は思います。できれば、来場者の興味関心に応じた対応をしながら、効果的にこちらの伝えたいことを差し込んでいくという仕組みが望ましい。それをなんと言ったら良いのかわかりませんが、「インタラクティブ・アプローチ・プログラム」とでも名付けましょうか。そのためには、日頃から世間の情報にアンテナを張っておくことが大事になるでしょう。これは、一般の教育にも同じ事が言えるかも知れませんね。

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│-│-│2020/04/12(日) 23:10

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