アラカルト

徳島の古社:上一宮大粟神社

徳島2日目です。今日は前から行きたかった上一宮大粟神社(かみいちのみやおおあわじんじゃ)に参拝しました。徳島県の神山町にあり、大粟山という山の中腹にあります。かつて、聖武天皇の勅願所となった由緒ある古社です。以前、近くの道の駅に寄ったことがあったのですが、その時はこの神社の存在はまったく知りませんでした。その後、いろいろ徳島の歴史を調べているうちに、かなり重要な神社であることが分かってきました。阿波における一之宮といえば、鳴門の大麻比古神社なのですが、それ以外に以前このブログでも紹介した天石門別八倉比売神社があり、その他に徳島市内の一宮神社、そしてこの上一宮大粟神社があります。一説には、古くは上一宮大粟神社が阿波国一之宮であり、徳島市内の一宮神社はその下社(下一宮)として創建されたのとのことです。また、上一宮大粟神社は式内大社・天石門別八倉比売神社の論社の一つともなっていて、それぞれに関係性があるようなのです。神社の空間も非常に神秘的な雰囲気がありました。上一宮大粟神社の御祭神は大宜都比売命(オオゲツヒメノミコト)です。この神様は食物を司る女神で、伊勢神宮外宮にお祀りされている豊受大神(トヨウケノオオカミ)と同神とされます。『古事記』においては、阿波国の別名として大宜都比売の名前が初めて登場しますので、日本史上とても重要な神であり場所であるはずなのですが、ほとんど知られておりません。また説明書きも一切ありませんでした。阿波の歴史は意図的に隠されているとしか思えてならず、そうした断片を見つけていくことにとても関心があります。境内にはもう彼岸花が沢山咲いていました。今回は徳島だけでなく淡路島にも寄りましたので、またちょくちょくアップしていきたいと思います。

1.JPG
2.JPG

3.JPG

4.JPG
│-│-│2020/09/20(日) 22:12

page top