アラカルト

年始めは水への感謝から

新年、あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。昨夜は紅白を見た後に、年が変わって深夜の2時過ぎに日向大神宮さんに向かいました。若水祭を体感するためです。晴れてはいましたが、外は氷点下の寒さ。ただ、お月様がとても綺麗でした。車を蹴上のコインパークに止めてから暗い参道を山の中へ歩きます。ところが神社入口には中止と書いてあり、ほとんど人気もなかったので最初は見学を諦めましたが、数人いた参拝者が境内に入っていくので、参加するだけなら問題ないようでした。私も真っ暗の中外宮・内宮をまず参拝。本年の平和、家族の健康、みなさまのご多幸を心よりお祈りいたしました。3時になると神職の方と巫女さんが社務所から出てこられ、若水祭が開始されました。この時間になると、私以外に参加者は11名になっていました。取水祠から長さ1メートルはあろうかと思われる青竹の柄杓で水をくみ神前に供えられました。ほぼ目の前で儀式は進行しますが、暗いのと私の眼が悪いので細かいところがよくわかりませんでしたが、とても神聖な心持ちとなりました。お供えが終わると、境内で「四方拝(しほうはい)」が行われました。この儀式は宮中でも新年を迎える際に1月1日の日が昇る前に行われるもので、天皇陛下が天地四方の神祇を拝し、年災消滅・五穀豊穰を祈ります。今回は新型コロナの影響もあり、取水した若水の授与はありませんでしたが、代わりに飴を下さりましたので、大切に神棚にお供えさせて頂きました。時間としては30分程度だったと思います。現代からすれば、ただ水を取るというだけの行いですが、1年の初めに太陽への感謝の前に「水への深い感謝」があることに気づかされました。日本は世界の中でも水に恵まれた国であることは揺るぎありません。その根底にはこうした水への感謝や自然との共生を考える信仰が根付いているからではないでしょうか。それこそが文化であると私は思いますし、どんなに科学が発展しようとも忘れてはならない精神だと感じます。本年は「水」を少し意識した生活をしてみたいと思ったと同時に、そこから発展して「当たり前の事柄に対する感謝」という視点も持っていたいと思った次第です。結局朝まで起きていたのですが、朝食を食べたら急に眠気が襲ってきて爆睡、起きたら夜…。今年の元旦はまさに寝正月でした。

1.JPG
2.JPG

3.JPG

4.JPG
│-│-│2021/01/01(金) 22:50

page top