アラカルト

車業界と車文化の未来

連日暑い日が続きますが、まだ扇風機も出さず扇子だけで凌いでいます。この時期はできるだけ体を自然に慣らすようにすると、風邪をひきにくくなるのです。◆ところで、最近読んでいた本がこれ。先月発売になったばかりの『日本車は生き残れるか』(桑島浩彰・川端由美、講談社現代新書、2021)です。衝撃的なタイトルですが、内容的には車産業の現況について俯瞰的にまとめられているものです。10年前からわかっていたのに、こういう本がほとんどなかったような気がします。とくに欧米や中国の動向についての整理は、変化が早いだけにありがたいです。もう一歩の深さがほしいところではありましたが。車産業に限らず、今は産業界全体で急激な構造変革の節目にあるように思います。どのような企業が生き残るのでしょうか。本書にあるように、車はどんどんスマホ化していくのでしょうけれど、私は車産業の未来や自動運転車自体にはあまり興味ありません。むしろ車文化についてはとても関心があり、産業構造の変革が文化にどのような影響をおよぼすのかを考えながら読んでいます。この本でも、結局車業界全体がデザイン思考から抜け出せていないことがわかりますし、そもそも車好きな人は運転自体が楽しいわけであって、自動運転車が欲しいとは思わないでしょう。そうした別の視点がゼロな点が課題だと思いましたし、実はそこにこそニッチな文化が生まれそうな気がしています。今から予測しておきますが、今後本書のようにEVや水素が主流になっていくのは間違いないですが、一方で旧来のエンジン技術は変化をしながらも生き残っていくと考えています。ナンバーワンではなく、オンリーワンを目指す企業があってもいいし、カーボンニュートラルの仕組みは多様です。これからも複眼的に観察していきたいと思います。ちなみに、これは仕事ではなく、あくまで趣味の延長です。◆後ろ2枚の写真は学内のお花たち。とってもかわいいです☆

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│-│-│2021/06/10(木) 21:27

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