アラカルト

なぜ「ちいかわ」は人の心を掴むのか

朝から夕方までほとんど隙間なく会議漬け。疲れますが、バラバラあるよりいいかも。◆ところで、この間女子学生と話していたら、いま「ちいかわ」が大人気だそう。まったく知らなかったので、少し関心を持ちました。「ちいかわ」とは「なんか小さくてかわいいやつ」の略称で、イラストレーターのナガノさんによる漫画作品とそこに登場するキャラクターのことです(画像は公式HPより)。2018年からTwitterで作品投稿が開始され、2020年1月からは漫画の連載がスタートします。この作品・キャラクターが、今多くの人の心を掴んでいるようで、今年の4月からは「めざましテレビ」でアニメ放送が開始され、同じく4月から「ちいかわカフェ」と称したイベントが各地で開催されているのですが、そのイベントチケットが発売されるとすぐに完売になるそうです。また今年の「日本キャラクター大賞」では、なんとグランプリを獲得。なぜ、これほどまでに人気なのかを少し調べてみたら、いくつかの作品を見た中での演出としては、?登場するキャラクターがかなりかわいいこと、?かわいいだけでなく多様な設定がなされていること、?理想・空想の世界ではなくかなり現実的課題(場合によっては過酷な課題)と向き合っていること、?その中でも友だちと楽しくまったり過ごしたりする場面がある、などがあります。かわいいキャラクター達が、われわれもが生きる現実的世界をひたむきに生きる姿に「共感」を覚えたり、ハラハラしながらも「応援」をしたり、あるいは自分の子どものように「見守り」をしているのだと思われます。また、コロナ禍だからこそ、心に響いたり、「癒し」に繋がっているような気もします。マーベルの漫画(仮想世界の超能力ヒーローの世界)とは真逆の設定ですが、確かにこうしたテーマの作品はいままでになく、その辺の新鮮さもあるのかも知れません。隣の芝生は綺麗に見えるものですが、ちょっと大変なこともあるけれど「日々の暮らしの中こそ、ささやかな幸せや楽しさがある」ということを、作者は作品と通じて世に示そうとしているのではないでしょうか。ちなみに、うちの研究室のキャラクターもかわいいと思うのですが…手前味噌ですかねぇ。

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│-│-│2022/09/07(水) 21:41

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