アラカルト

耐震等級とは

能登半島の地震による被害状況が明らかになるにつれ、多くの家屋が倒壊している様子がわかります。戻って片付けなどをされている方も多いとは思いますが、とにかく余震にはくれぐれも気をつけて欲しいと願いします。ところで、昨年買った新居は旧耐震基準で作られた約50年前の木造家屋ということもあり、以前行った耐震診断では「0.75」という結果でした。これは、新耐震基準を「1」と考えたときの割合ですから、震度6強の地震が来たら倒壊する恐れが十分あるということです。建築の世界では「耐震等級」というものがあり、「1」が新耐震基準を満たすもので「耐震等級1」とされ、その「1.25倍」が「耐震等級2」、「1.5倍」が「耐震等級3」となります。ちなみに、2016年に熊本で起きた地震は3日の間に震度7が2回観測されたほどでしたが、耐震等級3で造られた木造家屋の倒壊は0件だったのです。なので、うちの0.75は単純計算で耐震等級3の半分ですから、震度7が来たら完全にアウトでしょう。耐震には壁面構造も重要ですが、何より問題なのが「屋根」です。とくに「瓦」は面積にもよりますが何トンもの重量があり、揺れたときに上部の重量が大きく影響します。個人的に瓦は好きなのですが、瓦を維持しようとすると下部補強に膨大な費用がかかるので、改修時には諦めてスレート系のものを予定しています。やはり、日本に住む限り建物の安全性についてはしっかり考えておきたいものです。

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│-│-│2024/01/05(金) 08:58

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