アラカルト

「光る君」のモデル 〜藤原道長〜

京都は雪の降る寒い朝となりました。すぐに起きれず、布団の中でぐだぐだ。ただ、能登ではほんまに大変な思いをされていると思います。少しでも暖かく過ごせるようにと願います。◆さて、昨日からNHK大河ドラマ「光る君へ」がスタートしました。光る君のモデルである藤原道長とは少なからず縁があります。かつて、道長研究の第一人者であった山中裕先生(1921-2014)とは、非常に懇意にさせて頂いていて、年始には金沢八景にあった先生の家に伺うのが恒例でした。また、京都や様々な地域への旅行にご一緒する機会が多くあり、その時に道長や紫式部のお話をよく聞かせて頂きました。最近、写真の復刻本が書店に並んでおり、昨年末に丁寧に読みました。古典資料に基づいた一級の研究成果です。一般の人には読みづらいとは思いますが、基礎出典としてはとても重要なものです。先生は道長が好きすぎて、一部依怙贔屓的な表現がある点は大目に見て下さい。ご存命なら、大河の時代考証をされていたことでしょう。そもそも、紫式部や藤原道長についての前半生はほとんど分からず、ドラマ前半は創作やと思われます。また、『御堂関白記』の内容の多くは身内のことばかりで、そこから個人的に人間的魅力を感じることはほとんどありません。ドラマではむしろ脚本の面白さや時代の雰囲気、あるいは映像美術を中心に楽しみたいと思っています。また、ここ山科は藤原氏発祥の地であり、関連する宮道神社(みやじじんじゃ)や元慶寺(がんけいじ:古くは「がんぎょうじ」)があり、地域振興にも少し結びつけばと願っています。

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│-│-│2024/01/08(月) 11:12

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