アラカルト

リアルアンパンマン

9月に入ってようやく時間がとれるようになったので少し研究モードに移っています。写真は今年出版された本で、「体験格差」を真正面に捉えた最初の文献といえます。内容は、2022年に著者が代表を務める団体が行った全国調査をもとにしたほぼ報告書的なものとなっていて、その全貌が詳しくわかります。とくに低所得の家庭では、学校外での体験がゼロだった子どもが全体の3分の1にのぼることが具体的に報告されています。この報告では、学校での取り組みは対象外ですが、滋賀県では学校での体験を増やす政策を長年行っており、その実態をいままとめているところです。一方で、この2日間、24時間テレビに関連して「やす子」さんという芸人さんについて深く知る機会となりました。たまたま一昨日のゴールの瞬間を観、たまたま昨夜のマラソン舞台裏のドキュメントを視聴し、この方が児童養護施設にお世話になった過去があり、就職については自衛隊しか選択肢がなかったことなどを知りました。そして、それを乗り越え施設への恩返しのためにいろいろと尽力され、将来「子ども食堂を行う」「アンパンマンになる」といった夢を語っていて、すでに「リアルアンパンマン」だと思いました。時の人になっても初心を忘れず、今後も子どもたちのヒーローでいて欲しいと願います。

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│-│-│2024/09/03(火) 09:21

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