アラカルト

感風

寒さが戻ってきたからかどうかわかりませんが、昨日は1日偏頭痛でガンガン。授業も遅くまであったのですが、なんとか耐えてバタン。今朝起きたら何の痛みもありません。あら不思議(笑)今週から前期が始まり、とにかく学生に呼び止められます。何を聞かれるかというと、「○○はどこですか?」という質問。つまり、場所が分からないんです。うちの大学は小さな女子大だったころから、毎年のように周辺の土地を購入しては新学部・新学科の棟をつくってきたので、まったく計画性がありません。したがって、キャンパスマップを見るとかなりランダムな作りになっています。しかも斜面に立地しているので、複雑怪奇です。最近、ネットで場所を検索できるサイトもできたようですが、私はGPSなどは使わず、いろいろ聞いたらよいかと思います。観光地などでもナビを使うようになってから、土地の人との交流が無くなってきました。昔はよく人に聞いたものです。私はナビは使わない人ので、知らない土地に行くと今でも人に聞きまくっています。今から10年くらい前でしょうか、大阪・平野区の町づくりを推進していらっしゃる全興寺の川口良仁和尚を大学に呼んでセッションをしたことがあります。その時、彼が言った言葉で今でも忘れられないことがあります。それは「感風(かんぷう)」ということ。平野では、きちんとした観光ガイドはあえて作らず、ほんとに簡単なマップが1枚あるだけ。詳しいものを作ってしまうと、交流がなくなるから。あえて分かりにくいマップをつくり、分からないことはまちの人に聞いてもらい、そこでその土地の人情(=風)を感じて欲しい、といった内容のことを聞いたとき、まさに眼から鱗でした。まぁ、急いでいるときは間違えると困りますが、少し時間の余裕を持って行動すると、思わぬ風と交わることがあるかも知れません。1回生の諸君、どんどんまわりに聞いて下さいね☆複雑な空間ほど、覚えてしまうと面白い空間に変化するものです。

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│-│-│2017/04/12(水) 23:13

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