アラカルト

消された神の魂

この暑さで熱中症になる人が続出しているみたいですねぇ。私も今朝から軽い偏頭痛が…。ただ、今日も守山で会議だったので、無理せずおとなしく過ごしました。みなさんも気をつけて下さいね。さて、7月14日は那智の扇祭りです。那智の滝の祭神は現在大己貴命だったり、飛龍神だったりしますが、最初は不思議でした。古代史が見えてくると分かってくるのは、消された神の存在です。この大祓の時期に詔に出てくる神が瀬織津姫です。この姫神は持統天皇の頃より徹底的に消され、他の神や天部に置き換えられていきます。ただし、大祓の詞からは消せず、今でも非常に影響力のある矛盾した神となっています。大祓の詞は天智天皇の時代に作られ、大津に拠点としての佐久奈度神社が造られます。写真のお札はそこのものです。詔を読めば読むほど、この神にとって最もふさわしい場所は、大津などではなく「那智の滝」であることが分かります。先日、伊勢神宮の関係者にそのことを問うと、肯定も否定もされませんでした。立場的にコメントが難しいのでしょう。ただ、否定をしない点が重要なのです。那智の滝こそ「大祓の原点」であると私は考えています。名前は消してもその魂までは消すことができないもの。瀬織津様、来月またお会いしましょう。

R0023044.JPG
│-│-│2017/07/14(金) 23:20

page top