アラカルト

滋賀県の聖地 近江富士(三上山)

昨日はシンポジウムに行く前に、滋賀県にある神聖な場所に足を運びました。三上山嶺にある御上神社です。以前から行きたいとは思っていましたが、中途半端な気持ちで行くような所ではないので、時期を見計らっていて、この日になりました。三上山は、別名近江富士と呼ばれており、標高が432mとそれほど高くはないのですが、平野部に突き出たところにあり、遠くから見るときれいな三角形(いわゆる神奈備山)をしていて、その形が富士山に似ているためその名があります。一見一つの山に見えますが、よく見ると大小2つの山(男山、女山)があり、重なって1つに見えます。サイドから見ると2つの山になります。近くで見る感覚と、遠くで見る感覚の違いというのは面白いですね。本殿は国宝で堂々たるものでした。神妙にお祈りをいたしました。また、七五三のお参りでとても賑わっていました。この山には、俵藤太が退治されたという大ムカデ伝説が残りますが、むしろ大蛇との関係があると考えています。神奈備山はとぐろを巻く蛇の形でもあるのです。お正月に飾る鏡餅も蛇の形なのです。鏡(かがみ)のカガは蛇を意味します。古代の日本には蛇信仰や太陽信仰、巨石信仰があります。この山の頂上にも磐座があり、いつか登ってみたいと思っています。山は三上山(みかみやま)で、神社は御上神社(みかみじんじゃ)。しかし、本来は「御神(みかみ)山」であり、「御神神社」と表記するのが望ましいのだと思います。つまり、「神の山」なのです。近くから大量の銅鐸が発見されており、個人的には三輪山を中心とする大和政権ができる以前の弥生時代頃に、恐らくこの辺りは政治的にとても重要な拠点だったのだろうと想像しています。三上山の北東に位置する神奈備山である太郎坊宮と、この三上山山頂は、夏至の日の出ラインと冬至の日没ラインとが正確に重なり合うとされています。三上山は人工的に造られてたという説もありますが、昔の人の方が太陽の観測や星の観測をよくしており、とくに太陽と神奈備山との関係は非常によく考えられていて、多少造成した可能性はあったのだろうと考えています。古事記に天安河原(あまのやすかわら)という場所が出てきますが、この三上山の下に流れる野洲川(やすがわ)を渡ると非常に神聖な山々が出現し、また多くの磐座も存在します。昔の人は磐にどのようなエネルギーを感じていたのでしょうか。また、時間をみつけて少しずつ滋賀の神秘を探索していければと思っています。この日のお昼は、神社の入口付近にあるカフェでとりました。大きくはありませんが、神社に不釣り合いなほど洗練されたカフェで、とくにランチはないとのことでちょっとションボリでしたが、ピザならあるとのことでしたので、三上山を拝しながらトマトとチーズのマルゲリータとグラノーラ入りのストロベリースムージーを頂きました。焼きたてのピザがトロトロ・パリパリで美味しかったです☆

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│-│-│2018/11/19(月) 22:25

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