アラカルト

「友情・努力・勝利」の先にあるもの

今朝、日本経済新聞を読んでいたら、「週刊少年ジャンプ」に関する面白い記事がありました。伝説のジャンプ編集者に関する内容で、1990年代の初頭に雑誌の売上が急激に落ち込んだ時期があったのですが、その苦境を救った人の話です。ちょうど、いまの4回生ゼミ生の一人がジャンプをテーマに論文を書いたところで、彼は作品分析だけで編集の在り方までは調べ切れていませんでした。よくジャンプのコンテンツが成功する要因として、「友情・努力・勝利」という方程式があるといったことは耳にします。しかし、この記事の中でこの編集者がとった行動は作品を見直すとこうことではなく、「新人作家の新連載」「編集者との二人三脚」「読者アンケートの重視」の3点だったとのこと。これは初めて知りました。このことは施設経営などについても応用ができるかと思います。「新人作家の新連載」は「新しいプログラムの提供」であり、「編集者との二人三脚」はまさに「地域連携や市民参画」です。また、「読者アンケートの重視」はいわゆる「市場調査の重視」となります。この3点が徹底されていない環境では、明らかに競争力が落ちてきています。ジャンプの場合は、一時の落ち込みを抑えることには成功しましたが、その後スマホゲームやyoutube等に市場を奪われ、最近はまた売れ行きが悪くなっています。今後雑誌媒体がなくなるということはないと思いますが、新たなコンテンツ制作や提供の方法が求められる転換期なのかもしれません。旧来からのシステムの良い点は守りつつも、常に新しいものに挑戦する心構えをもたないと、あっという間に市場が奪われることになるかも知れません。そのうち先生もロボットになるのかなぁ…一方的に教える授業はロボットでもいいけど、やっぱりクリエティブなプログラムはAIロボットでも当分無理だろうなぁ。

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│-│-│2019/02/13(水) 23:11

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