アラカルト

平和とは、単に戦争のない社会ということではない

韓国の大統領選挙は、大接戦の末、野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソッキョル)候補が与党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)候補を破り当選しました。現政権にいろいろ課題があったこともあり、日本にとっては少し安堵した結果となったのではないでしょうか。彼の父親は2年間一橋大学に留学しており、日本語も堪能とのこと。ただ、政治経験がないことと、今回の選挙で韓国国内に大きな分断があることも浮き彫りになりました。したがって、国をまとめるのは至難の業と言わざるをえません。ちょっと前に、日本と半島の歴史を勉強しようと本を買いました。この人の説はあまり受け入れられませんが、全体を把握するにはわかりやすい文章です。日本では、ほとんど半島の歴史を学ぶ機会が無く、この本を読んで驚きました。ほんとに戦争、戦争、戦争の歴史。まわりの国から干渉されるだけでなく、半島の中でも勢力争いをしていたわけです。しかも、古代において日本は鉄資源を巡って南部地域に進出していたのです。国を維持することの難しさを感じさせられました。未だに国が二分され、その前は日本が35年も統治していたわけですから、当然のことながら自身のアイデンティティを確立していくことに力が向いてしまうわけです。しかし、時代はグローバルな方向に進み、いろんな矛盾も浮き彫りになってきています。ロシアが変なことになり、それに中国と北朝鮮はどうなっていくのか。今日は、奇しくも10万人が命を落としたとされる東京大空襲から77年。当時アメリカは民間人など関係なく絨毯爆撃をし、その後原爆を二つも投下しました。どうしたら、人と人とが争うことなく平和に暮らす社会ができるのか、そんなことを考える1日でした。平和とは、単に戦争のない社会というこではないと私は考えています。人々が文化・芸術を享受し、笑って過ごせる社会が「平和」なのだと考えます。そういう意味で、リーダーの責任はとても大きいのです。

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│-│-│2022/03/10(木) 21:39

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