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アラカルト40年に及ぶオークヴィレッジへの想い長野からの続きになりますが、食事を終えて向かったのが岐阜・飛騨髙山です。夜に上高地の峠を越えるときは雪が降ってきて遭難しそうなになりましたが、なんとか髙山に入り一泊。翌日に念願だった工芸村「オークヴィレッジ本店・髙山ショールーム・森の博物館」を訪問。雪深かったので、幹線道路に車をとめ徒歩で上がる。オークヴィレッジは昨年で50周年だそうですが、稲本正さんの『オークヴィレッジだより』(講談社現代新書、1984)を読んでから40年。少し絵心があったので、高校時代に工芸やインダストリアルデザインを目指そうと思ったきっかけとなる本でした。当時唯一「工業意匠」学科のあった千葉大学を受験し落ち、家の事情で浪人できませんでしたので諦めました。が、時代を超えてここにたどりついたのには意味があろうかと思います。その後、日本美術を専攻しますが、やはりデザインの世界に惹かれディスプレイの世界に行き、そこでデザイン思想を展開されていた川添登先生、インダストリアルデザイン領域の大御所・榮久庵憲司先生、そして千葉大学で教鞭をとられていた森崇先生にお会いし、多少なりとも教授をいただけたことは自分の財産となっています。みなさん鬼籍に入られましたが、形を変えて自分の魂に生きています。新居の家具はぜひここの商品を使いたい。単にものを作るという以前に、自然とどう向き合うかを本気で考えている会社です。いまSDGsという言葉が氾濫していますが、こういう所にくるとその言葉がとても薄っぺらに感じます。昔はとても手が出ませんでしたが、ようやく私もこのラインにたどり着いたと実感しています。40年の想いが少し届いた瞬間でした。
オークヴィレッジ https://www.oakv.co.jp/ │-│-│2024/03/13(水) 10:35│
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