アラカルト

「椥辻」の地名の由来

予報によれば、今日の京都は34度にまでなるそうです。さすがに半袖の服を出しました。◆昨日は仕事終わりに、10月に実施するゼミプロジェクトの会場で打ち合わせをしました。場所は、椥辻のミュージックサロンYOSHIKAWAさんというところですが、案外地元の方でも「椥辻(なぎつじ)」の地名の由来をご存じなくて驚きました。「なぎつじ」の地名はが文献上に現れるのは『山科家礼記』(1468年)で、そこには「南木辻」と表記されています。「なぎ」とは「梛」のことで、この地域に梛の大木があったそうです。この梛が、当時「南木」の字を当てられた可能性があります。一方、「辻」は「交差点」を意味する言葉です。当時、この地域の交差点に梛の木の大木があり、村人が村を離れても遠くからその大木を見つけることで自分の村の位置を知ることができることから、「<木>を見て<知>る」=「椥」という字を作り、自分たちの村を「椥辻」と名付けたとされています。『京都府宇治郡誌』(1923年)には「椥辻は古時小野郷に属し大塚大宅と一村たりしを何れの時か分割す 地名の起源は往古此地に梛の大樹ありて四方望んで此村落たるを知る故に特に椥の字を製して村名となすと云ふ。」という形で記されています。現在、新十条通と外環状通の交差点(辻)に那の木が植えられ、その由来が書かれた看板が立っています。ただ、それぞれの道は近年になって新しく作られた道なので、私は椥辻道(新十条通の北側の道)と醍醐街道(外環状通の西側の道)との交差点が本来の場所なのではないかと考えています。つまり、ミュージックサロンYOSHIKAWAのある交差点ということです。この辻のどちら側にあったかまではわかりませんが。地域の原点に当たると思われる場所でイベントを開催できるというご縁を感じています。◆少し長くなりますが、梛の木のことについても少し書いておきます。梛は、常緑の高木で幹が真っ直ぐに伸びるのが特徴です。比較的南の地域に分布しています。最初の写真は大学内(清心館脇)にある梛の木です。それほど高くない木が4本ありますが、幹が垂直に立ち上がっているのが分かるかと思います。2枚目の写真が梛の葉です。葉脈に特徴があり、全て縦に伸びています。この木や葉は、日本では古くから神社と関係があります。とくに春日大社と熊野神社です。奈良の春日大社では、神事に榊(さかき)ではなく梛が使われることで知られています。また、和歌山県新宮市の熊野速玉神社には梛の大木があり、伝承によれば平重盛によって寄進されたということで有名です。私も何度か見に行きました。そんなこともあり、梛の木はご神木として扱われ、京都内でも梛神社や熊野神社に深く関わりがあります。それから、梛の葉は葉脈が縦に走っており、引っ張っても切れにくく丈夫であることから古来より「縁が切れない」「ご縁をむすぶ」縁起の良い木といわれています。その葉や実がお守り(梛守など)として扱われているほどなのです。という話をゼミ生にもしておかないと…

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│-│-│2026/06/19(金) 09:42

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