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アラカルト地球を救う127の方法3回生の共同研究プロジェクトで、環境問題を扱うことになったのですが、どうも学生と意識がかみ合いません。ふと思い、古い本を引っ張り出してきました。1990年にベストセラーになった『地球を救うかんたんな50の方法』です。読み返してピンときました。30年前から意識の変化がないということを。それで、現在どうなっているか調べたら下記の127の方法なる面白いリストを発見したので、整理して学生に見せたら絶句していました(ちょっと概念の古いものや突っ込みたい部分もありますが…)。環境問題を頭で分かっていても、行動にまったく結びついていないことをようやく理解したようです。また、バイトを通じて日々食品ロスに協力している実態も浮かび上がってきました。扇子も使ったことがないというので、「これ、22年前に高台寺で買ったモノ。夏場はほぼ毎日使っているけどまだ使えるよ」といって自分のを見せたら、驚いていました。SDGsなんて、言葉で言うのは簡単。行動が伴わなければ、環境なんて改善するわけがないのです。なんだか、科目を教える以上に何かしなければと思った火曜日でした。長いですが、せっかく整理したので、アップしておきます。グリーンコンシューマーのチェックリストみたいなものです。あなたはいくつクリアーできますか?
【地球を救う127の方法】 <ごみを減らす> 1.使い捨てのコップやペーパータオル、ナプキンなどは使わない。 2.割り箸は使わず、外出時には、箸を持ち歩く。 3.ビール、ジュースなどを飲む場合は、缶入り、ペットボトルのものは避け、リサイクル可能なビン入りのものを飲む。 4.茶と緑以外の色つきのビンはガラス屑としても回収されずにそのまま埋め立てられてしまうので、なるべく避ける。 5.ティシュペーパーは、けちけち使う。手の届く所に置いておくと、つい使ってしまうので、置き場所を工夫する。 6.トイレットペーパーは、再生パルプで作ったものを使う。 7.紙オムツはなるべく使わず布オムツを利用する。 8.紙は裏も使う。また、小さな紙でもリサイクルに出すようにする。 9.コピーやOAのプリントアウトは必要最小限にとどめる。 10.なるべく再生紙を使うようにする。 11.買い物袋を持って歩く。スーパーなどでくれる袋はもらわない。 12.不必要な包装は断る努力をする。 13.衝動買いをしない。買う前に、本当に必要かどうかもう一度考える。普段あまり使わないものは、借りる。 14.長持ちするものを買う。また長く使えるように、手入れをする。 15.リサイクル商品や、リサイクル、修理、詰め替え、再利用などの可能な商品を買う。 16.捨てる前に修理可能かどうか確かめる。可能なら修理して使う。 17.リサイクルできるものは、出来だけ友達に声をかけ、リサイクルするようにする。 18.地域のごみ処理システムについて調査し、リサイクルによるごみ減少化が充分に行われているかを点検する。 19.ごみの分別、リサイクルをしてない地域、あるいは不充分な地域は、行政にその推進を働きかける。 20.焼却炉、ごみ処理の建設については、リサイクルによる減量を大前提として提案、施行するよう働きかける。 <エネルギーを減らす> 21.住むところを決めるときは、冷暖房にたよらなくても過ごしやすい部屋を選ぶ。 *日当たりや通風、間取り、雨戸の有無などの基本的な、ところで過ごしやすさを左右する条件に注意する。 22.家庭でできる省エネ、小エネの方法を調べ、できるところから実行する。 *自治体、公共機関に、制作や助成制度を問い合わせる。 *電力、ガス会社で製品やシステムを調べる。 *住宅関連企業や大工さんに、建物や住まい方を教えてもらう。 23.雨戸やカーテン、断熱材、すきま風よけテープなどを利用し、暖房のムダをなくす。 *冬は「日が落ちたら雨戸をしめよ」とよく言われたものです。 24.電気器具のみに頼らず、ガス、石油など効率のよい機器を組み合わせて使う。 25.部屋の使い方にあわせて室温をこまめに調節し、冷暖房の効かしすぎをさける。 *電車やデパート、公共機関などの過剰な冷暖房をやめさせる声をあげる。 26.寒暖にあわせて衣類を選び、ちょっと寒いくらいの時は暖かい服を着て過ごす。 *身体の内側から暖める方法もあり。 *アルコールだけとは限りませんよ、想像力のないあなた! 27.暖房時にもときどき扇風機をまわすなど、天井近くの暖かい空気を部屋全体にゆきわたらせる。 28.冷暖房を使わなくても快適に過ごす方法を工夫する。 *うちわ、風鈴、金魚鉢?/どてら、ゆたんぽ、おしくらまんじゅう? *薄着で過ごす習慣をもつ。 29.使わない部屋まで冷暖房をせず、窓の開閉やカーテン、ブラインドなどを使って寒暑をや和らげる。 30.冷蔵庫やフリーザーの温度を下げ過ぎないようにする。 *開閉の回数を減らしたり、物を入れ過ぎないよう整理しましょう。冷蔵庫は物入れではありません。 31.風呂を沸かしたら続けて入浴するなど、お湯のムダ使いをさける。 32.できるだけ乾燥機を使わず、洗濯物やふとんは太陽の下で乾かすようにする。 33.冷蔵庫やコンロ、冷暖房器具は、こまめに手入れし、よく効くようにして使う。 34.洗濯物をていねいに干すなどして、アイロンがけを減らす。 35.安易に機械や電化製品にたよらずに、手作業や道具を工夫して使う。 *台所用品にはムダな電化製品が多い。 36.消費量の少ない電化製品を選ぶ。 *特に電気ガマはエネルギーの大食漢。 37.野外や使わない部屋の照明は、必要な時間以外消す。 *自動消灯スイッチ(ヨーロッパによくある、数分後にOFFになるもの)を普及させる。 38.家庭の電力契約のアンペアを下げて、電気の使いすぎを抑制する。 39.生活サイクルを朝型にして、夜間の照明や暖房を減らす。 40.庭や街路樹には常緑ばかりではなく落葉樹を組み合わせ、夏・冬の日光をうまく利用する。 *常緑樹は落葉しないと思ってる選ぶ人が多いそうですが、落葉しないのは造花じゃ! 41.エレベエターにたよらず、階段を利用する。 42.地元の製品やリサイクル製品を買うように心がけ、製造・輸送エネルギーの削減など間接的な省エネをめざす。 43.地元の電力・ガス会社や自治体などのエネルギー施策と環境問題に対する姿勢を監視する。 44.自分が使うエネルギーについて、自然エネルギーなど再生可能なものに切り替える可能性がないか検討する。 *たとえば太陽熱温水、発電、風力や小川で発電。堆肥の発酵熱やメタンガス利用など、みじかな工夫をしてみよう。案外、簡単な工作でできる物もあり。 <水> 45.蛇口に節水コマをとりつける。手に入らない人は、今までの半分に蛇口を絞って、同じことができないかためしてみる。 46.次に流しっ放しでなく、水をためて使うことが出来ないかを実践してみる。 *歯磨き、洗顔、洗車など。 47.そして、1回使った水を何かにもう一度使えないか検討してみる。 *お米のとぎ汁を植木の水やりに、お風呂の残り湯を洗濯に。 *家庭用のお風呂は一回で捨てないようにしましょう。 48.朝シャンとトイレの音消し流しは、やめる。 49.家庭に水をひどく汚しているものがないのか検討してみる。 *下水処理が困難になるので、ディスポーザーはやめる。 *生ごみや食べかすはストッキングを使って取り、油を下水に流すのはやめる。 50.合成洗剤ではなく、石けんを使う。 51.職場や学校単位でどれくらいの水を使っているのか調べる。 *特にトイレは、建て替えるようなことがあれば、節水型に変えるよう要望する。 *普通のトイレでも、タンクにレンガやビール瓶を入れると節水できます。 *しかし、し尿浄化槽を使用している場合は、節水による浄化不良の危険があるため要注意。 52.身近な水資源に注目する。雨水をためたり、庭に浸透させたりすることができないか考えてみる。 *ただし、地形に配慮すること。ガケの近くでは実施しないようにしましょう。 53.近くに井戸や湧き水があったら、所有者や地域の人と一緒に、その水量や水質を豊かで、良質なものに保てないか検討し、実践してみる。 54.自分の飲んでいる水を調べる。浄水場や川などからの取水場所に行ってみる。 *水源地の人々との交流も大切です。 55.自分の家や学校、職場から出している排水の行き先にも注目し、下水処理場や川や海への排出場所にも行ってみる。漁師や地元の人の話を聞くのはよいこと。 56.お年寄りや子ども達と川や海に出かけ、水の魅力をわかちあう。 57.安易な水源開発はさせないようにする。 58.自然の水循環を生かし、川は川らしく、海は海らしく保全する。 59.企業の水の取り方、排水についてチェックする。 <食> 60.肉食は飼料として穀物を多量に消費する(1kgの牛肉のために20kgのとうもろこし!)ので、できるだけ野菜中心にした食生活にする。近海魚や豆をタンパク源として活用する。 61.野菜はエネルギー多消費型のハウス栽培ものを避け、(安くておいしい)旬の露地物を選んで買う。 62.できるだけ加工度の低い食品を買う。地域の伝統的な調理法、加工法、保存法を学び、家庭でできる食品加工に挑戦してみる。 63.自分の住んでいる地域で安全な農産物が手に入る店やルートを探す。親しい店などに働きかけてみる。 64.近所の農家の人と仲良くして、野菜などを分けてもらう。 65.自分の住んでいる周辺で、どんな農林水産物が作られているかを知る。 66.どこへ行っても、田んぼや畑に決してごみを捨てない。荒らさない。 67.魚は養殖物や遠洋漁業によるものをなるべく避け、イワシ、サバ、アジなどの大衆魚をおいしく食べる。 68.農産物の素材を生かし、どの部分もできるだけ無駄なく使う。 69.曲がったキュウリや虫食いキャベツを嫌がらない。着色料を使ったりワックスがけをした食品の美しさを疑ってみる。 70.柿、イチジクなどの実のなる木を大切にし、自家製のおやつにする。また、輸入フルーツよりは梨、みかんなど地元の果物を食べるようにする。 71.農家に知り合いをつくり、農作業を体験させてもらい、食べ物がどうやって作られているのかを知る。 72.国内の農産物価格がマスコミが言うように不当に高いがどうか、いろいろの素材と比べて考えてみる。 73.エビ、バナナなどの原産地の生態系を破壊してまで 日本に大量に輸入されている食品があることに注意する。 74.食べ物は残さない。立食パーティに招かれたときは、持ち帰り用の密閉容器を持って出かけていく。 75.パーティを開く時、安易に市販の調理品を買い込まず、手作り一品持ち寄り制にしてみる。 76.外食をしなければならない時でも、ファーストフード店などを避け、良心的な飲食店を探しておく。 77.地元の学校、病院等に対し、地元の食品を使った給食づくりを働きかける。 <交通機関> 78.満員電車や自家用車で通う遠くの大都会で仕事をすることばかり考えないで、自分の地域で仕事を始める。「地域の力こぶ」を目指す。実入りが多くても出費が多い生活は地域をそれだけ浪費する。 79.自家用車をやめ、電車やバスを出来るだけ利用する。 80.ちょっとシンドイ距離も、出来るだけ歩いてみる。裏道を選び、家並、生垣などに目を向け、街を遊ぶ。なによりも、こうしたことの出来る、時間にゆとりのある生活を最優先する。 81.それでも、どうしても車が必要なら、出来るだけ燃費のよい車を選ぶ。 82.気楽な相乗りが出来るように、日頃から地域に友人をつくる。 83.車はマメに点検する。 84.幅の広いラジアルタイヤはやめ、燃費を考慮した細目のラジアルタイヤを使う。 85.空気の抜けたタイヤは、燃費を喰うので、タイヤの空気圧を少なくとも週一回は点検する。 86.カー・クーラーはこまめに切る。郊外は窓を開けて走る。 87.スピードは出さない。適度な速度を保つ。ゆっくり加速し、なめらかに走行し、ゆっくりと減速する。 88.ドライブプランをしっかりたてる。 89.土、日曜、祭日、年末年始、盆休みは渋滞を思い出し、車を使うのを考え直してみる。 <有害物質・汚染物質> 90.家庭用のラベルをよく読み、できるだけ毒性の低いものか、無害なものを使う。 91.フロンガスを使ったスプレーは使わない。また、時計や電卓などicを使ったものや、発砲スチロールなどは製造過程でフロンを使用するので、使い捨てにしないようにする。 92.ドライクリーニングは有毒な塩素系溶剤を使用するものもある。ドライクリーニングの必要な洋服はなるべく避け、どうしても必要なものは、出すのを最小限にとどめる。 93.冷蔵庫やエアコンに使われているフロンを集めて再利用するシステムを確立するようメーカーや地方自治体に要求する。 94.虫の駆除や除草は薬に頼らない。虫の天敵を保護し、除草は手抜きか草刈機で行う。 *そのためには野鳥、野草や虫の観察も大切です。 95.ゴルフ場の農薬散布に反対する。 96.合成繊維には、家庭で使われる化学物質と反応して有毒ガスを出すものがあるので注意する。 97.医療品に頼りすぎないように注意する。 98.売っている薬に副作用がないかチェックする。 *最近は病院でもらった薬の内容がチェックできる本も出版されています。 99.自宅や職場、学校にアスベスト、ホルムアルデヒド(ホルマリン)が使われてないかチェックする。 100.使用済み乾電池がごみにならないよう、充電式のものにする。電池のほとんどは充電式のものと代替できる。また、メーカー、自治体に使用済電池を回収するよう求める。 101.住んでいる所の環境汚染を近所の話題にする。 102.環境破壊を助長する企業の商品は買わない。 103.PPP(汚染者負担の原則)にのっとった法律をつくる。製造過程で出る有害廃棄物は削減・再利用するようにする。 <生命をいつくしみ身近な所から改革を> 104. 樹木を植え、育てる。農作業を体験する。都会に住む人たちは市民菜園を利用したり、植物園やそれに類似した施設でボランティア活動をする。あるいは近郊の農家に手伝いに行く。 105.人口の過剰な集中は自然環境を破壊する。人口過密な地域に住む人は、そうでない所に引っ越せないか1度は真剣に考えてみる。と言っても、新幹線通勤が増えたのでは、あまり意味がないので、できるだけ、土地にねざした生活を考えてみる。 106.絶滅の危機にある動植物を買わない。また、開発の犠牲になっている動物から作った製品を買わない。 *絶滅の」おそれのある動植物のリストは環境庁が持っています。 107.職場の台所洗剤を石鹸に変えたり、封筒を裏返して使ったり、再生紙を使ったり・・・。ゲリラ的に職場の環境を変える。 108.環境にやさしい製品を作り、製造工程を取り入れている企業を見つけてほめる。商品を選ぶときは、環境に配慮した製品を積極的に購入する。 109.自分が関心をもつ問題に関連した運動をしている組織や出版社などに協力する。 110.手紙、電報、電話を利用したり、あるいは直接訪問するなどして、自分が関心を持つ問題について選挙区の議員と話しあう。 111.地元紙を活用し、投書したり、記者にネタを教えたり、広告を持ち込んだりして問題をアピールする。 112.環境問題に寄与するニュース性のあるネタをテレビやラジオのディレクターに持ち込む。 <頭の使い方・考え方> 113.なるべく複雑な構造の商品は使わず、シンプルなものを生活にとり入れる。製作者に共感でき長く愛することのできる商品をさがす目を養う。 114.新製品購入中毒から足を洗う。何が本当に新しく、それが必要なものであるか考えてから買うようにする。 115.モノやサービスの作り手、そして使い手であるあなた自身も含めて、一人一人の個性、郷土性、文化を大切にする。東京中心のモノやモノの情報や流通の仕組みを疑ってみる。 116.いわゆる発展途上国の人々の生活状況を知り、彼らの目から現在の日本の生活のあり方を考えてみる想像力を養う。さらに、(海老に限らず)身近なモノを通じて、それらの国々と日本との関係を考えてみる。 117.よく遊び、よく働く、だけでなく、生活の豊かさを少し考えてみる時間を考えてみる。 118.生活のために働くこと、レクリエーションとして遊ぶことを分けて考えずに、労働それ自体の意味や内容を考え、充実感のある、意義のある仕事ができるよう努力する。 119.目先の欲望を充たすことのみを求めず、身体・精神が自然に欲しているか知るために努力する。 120.美しいもの、目を惹くものや、利用価値のあるものだけでなく、全ての生き物を大切にする。(「タデ喰う虫も好き好き」「ミミズだってオケラだって、アメンボだって、みんなみんな生きているんだ!」存在するものは、それだけで意義があるんです。) 121.生命を単なるモノとして扱うことをやめ、たとえ材料として使っていたり、食物として食べているときでも、その固有の評価、生命としての尊厳を尊重する。我々は生態系に「生かされている」ということを想う。 122.自然と自分との間に壁をつくらないようにして、直接触れ合うようにする。靴を脱いで裸足で歩いてみる。エアコンを使うのをやめて季節の変わり目の風の匂いを感じてみる。アスファルトの方が泥んこより汚いかもしれない?と考えてみる。 123.熊や鹿が村に降りてくるなど、ペットや人間と、野生の動物との対立抗争事件があったときには、野生動物の弁護を買って出る。 124.自然の季節のサイクル、人間の成長のサイクルを大切にする。正月、節分、端午の節供の菖蒲湯、などなど、季節に根ざし、旬の伝統的なイベントを迷信として軽んじず、先人の知恵とライフスタイルを思いおこし、現代に再生するよう工夫する。 125.ストレスに敏感な感性を養い、減らす生活を工夫する。 126.アタマばかりで考えてないで、生活、運動、労働、人生を楽しむようにする。 127.折々に(生態系の恵みでる)酒を飲み、歌い、さわぐ。 (出典:https://plaza.rakuten.co.jp/otegami/8000/ ※表記・記号の統一は木下が行いました。) │-│-│2021/06/01(火) 21:56│
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