アラカルト

春の香りを楽しむ

快晴かつ4月のような暖かさとなった今日、うちの大学では卒業式が開催されました。昨年同様、コロナの影響を考え、全体でのセレモニーはせず、学科毎に教室で、しかもソーシャルディスタンスを行いつつ座ったままでの開催となりました。また、校歌斉唱・学長や理事長の祝辞は映像となりました。多くの学生が参加し、とても華やかな催しとなりました。一応、学科の責任者ですので、このところこの準備にずっと追われていて、途中いろいろあったりなんかしたので、無事に終了できて良かったです。立派な社会人に育っていくことを心より祈ります。終わったら魂抜けたので、何もする気が起こらず、早めに帰って静養しました。11年前の今日も、同じように卒業式でした。「もうそんなに経つのだ」と思う一方、頭の中では時間が止まっています。家で被災地のニュース情報とかを見ていて思ったんですが、現在浸水想定区域にどんどん高齢者福祉施設ができているとか、原発が再稼働している状況などをみると、「人間は、また同じ過ちを繰り返している」としか思えません。その根底にあるのは「経済」なんだろうと思います。恐ろしいことです。事故後11年目にして原発訴訟の判決。そもそも東電は原発を動かす資格はないとずっと思っています。もし世界中の原発にプーチンの核ミサイルが落ちたらどうなるのでしょう?すでに標的になっている可能性はあります。今後も、主張すべき事はひるまず言える人間でありたいと思います。なんとか無事卒業式が終わったので、ご褒美に桜餅を頂きました。春の香りが嬉しすぎます☆

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│-│-│2022/03/11(金) 20:50

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平和とは、単に戦争のない社会ということではない

韓国の大統領選挙は、大接戦の末、野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソッキョル)候補が与党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)候補を破り当選しました。現政権にいろいろ課題があったこともあり、日本にとっては少し安堵した結果となったのではないでしょうか。彼の父親は2年間一橋大学に留学しており、日本語も堪能とのこと。ただ、政治経験がないことと、今回の選挙で韓国国内に大きな分断があることも浮き彫りになりました。したがって、国をまとめるのは至難の業と言わざるをえません。ちょっと前に、日本と半島の歴史を勉強しようと本を買いました。この人の説はあまり受け入れられませんが、全体を把握するにはわかりやすい文章です。日本では、ほとんど半島の歴史を学ぶ機会が無く、この本を読んで驚きました。ほんとに戦争、戦争、戦争の歴史。まわりの国から干渉されるだけでなく、半島の中でも勢力争いをしていたわけです。しかも、古代において日本は鉄資源を巡って南部地域に進出していたのです。国を維持することの難しさを感じさせられました。未だに国が二分され、その前は日本が35年も統治していたわけですから、当然のことながら自身のアイデンティティを確立していくことに力が向いてしまうわけです。しかし、時代はグローバルな方向に進み、いろんな矛盾も浮き彫りになってきています。ロシアが変なことになり、それに中国と北朝鮮はどうなっていくのか。今日は、奇しくも10万人が命を落としたとされる東京大空襲から77年。当時アメリカは民間人など関係なく絨毯爆撃をし、その後原爆を二つも投下しました。どうしたら、人と人とが争うことなく平和に暮らす社会ができるのか、そんなことを考える1日でした。平和とは、単に戦争のない社会というこではないと私は考えています。人々が文化・芸術を享受し、笑って過ごせる社会が「平和」なのだと考えます。そういう意味で、リーダーの責任はとても大きいのです。

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│-│-│2022/03/10(木) 21:39

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3月9日です

「3月9日」です。この日付がタイトルになった曲を藤巻亮太さんが歌っていますね。春を心待ちにしながら大切な人に寄り添う歌です。一度、大学祭に来ていただいた時に、目の前で歌っていただいた事をよく覚えています。あれから何年経つんやろう。最近、この曲は卒業ソングとして歌われていると、どこかのサイトで見ました。「粉雪」も好きですが、「3月9日」もいい歌だと思います。◆今日は朝から炭山地区にある陶芸家さんの工房に伺っていました。卒業式でゼミ生にプレゼントする筆置が完成したので、ジムニーで取りに行きました。橘功一郎先生という方で、もう20年以上のお付き合い。昨年、滋賀県文化奨励賞を受賞されました(パチパチ)。
https://www.pref.shiga.lg.jp/file/attachment/5280683.pdf
今年は「音楽」や「楽器」をテーマとして、バイオリンやギターなどをなんとなくイメージささせる造形を、かなり金属的な仕上がりになる釉薬を使って表現いただきました。これ陶器なんです。金属ではありません。それに、遠目で見ると、なんか生き物のようです。毎年ぜんぜん違うので見るのが楽しみ。彼もジムニーが好きなので、会うといつもジムニー談義が始まります。私のジムニーはオリジナルにこだわっているのに、それを「カスタムだ!」と叫びます。人によって捉え方が違うというのは面白いですね。大切に大学に持ち帰って綺麗に梱包し、卒業生へのお手紙も書いて、論文集とプロジェクト報告書を合わせてパッケージしました。準備万端。毎年この作業をしながら、この2年間を振り返ります。

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│-│-│2022/03/09(水) 22:01

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春の到来と食欲

朝夕はまだかなり冷え込む京都ですが、日中はよく晴れて春のような陽気でした。学内の梅がだいぶ開花し、とても心がウキウキします。城南宮の梅見などにも行きたいところですが、もうしばらく我慢して、学内で楽しめればと思います。最近、夕食しっかり食べているのに、なぜか夜にお腹が減る。なんでやろ?体調が良いっていうことにしよう。

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│-│-│2022/03/08(火) 22:12

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権力者の狂気とその末路

日に日にロシア軍によるウクライナ侵攻が残虐さを増してくるように思われます。もはや、プーチンは誰の意見も聞かない感じです。この状況が、なんだか織田信長とダブって見えてきました。権力者の末路というかなんというか、権力を持ちすぎると常軌を逸する点が似ているように思えます。信長の近くにいた宣教師・ルイス・フロイスの書簡によれば、織田信長は天正10年(1582)の自分の誕生日(5月12日)に、己を生神とする祭典を大々的に開催し、武士だけでなく庶民にも参詣を強要したという。その祭典には、全国から信じられないほど多くの人が集まったとされています。そのとき、信長はいくつかのお触れを出したとされ、以下がその概要です。
●信長は、自分の誕生日を「聖日」と定め、安土城内にある総見寺に参詣するように命じた
●参拝すれば80歳まで長生きし同時に病気も治り健康に過ごす事が出来る
●お金持ちが参詣すれば増々栄え、貧しい者が参詣すれば裕福となる
●また、子供が出来ない者が参拝すると子宝に恵まれる
●日々参拝を欠かさなければ幸福が訪れるが、信長を信じない者は現世でも来世でも滅亡する
もし、これが本当なら「自分以外を信じるな、そうしないと滅亡する」ということで、普通ならどうかしています。狂気としかいえません。この時から1ヶ月も経たない6月2日に「本能寺の変」で明智光秀に討ち取られるわけです。フロイスは、信長は自らが神になろうとしたため、天罰を受けたのだと断じていて、私はこの「信長の自己神格化による討伐論」が案外的を得ていると考えています。ただ、この自己神格化については、フロイスなど外国の記録に限られており日本側の記録に見られないことから、国内ではあまり重要視されていません。しかし、身近にいた明智光秀は、自分の意見も通らなくなり完全に心が折れたのだと思えてなりません。そこが、いまのプーチンと少し共通するような気がしていて、なんとなく「敵はクレムリンにあり!(実際は別の場所に移っているかも)」という側近がでてくる可能性がちょっとあるような気がしています。写真はいつかの安土山です。

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│-│-│2022/03/07(月) 22:40

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