アラカルト

描かずにはいられない衝動

首相の原発再稼働の発言に対し、サイトなどでは賛成コメントが目白押し。電気を使う思考ばかりで、使わない意志がまるで感じられません。どうも、安倍政権時代の情報操作・情報圧力が継続的に生きているようです。こうした状況を放置すればまた福島と同様の悲劇が必ず生まれます。それでも彼らは責任をとらないでしょう。何らかの規制が必要かも知れません。南海トラフはいつ起きてもおかしくないのです。◆今日は授業フィールドワークで滋賀県立美術館に訪問しました。当初、妹島和世氏と西沢立衛氏による建築家ユニット「SANAA」によるリニューアル設計が行われたものの、入札不落で計画が白紙になるなど二転三転しました。しかし、昨年の6月27日に名称から「近代」をとって再開館しました。なかなか行く機会がありませんでしたので、ようやく見学が実現。実際入ってみると、何が変わったのかわからないくらい自然にリニューアルがなされていました。こういう方法もありだと思います。恐らく、リニューアルに正解はありません。もともと立地がまちの中心から離れているので、改修してもその効果は一時的だと思っていました。やるなら大阪の国際美術館のように移転をすべきだと個人的には考えていました。サインや調度品などには信楽焼が使われているなど、地域性が強く意識されていました。ただ、改修によるインパクトは小さいといえるでしょう。インパクトといえば、特別展の「塔本シスコ展」は強烈なインパクトがありました。まったく絵の勉強はせず、53歳から本格的に絵を描き始めた主婦の方。その色彩感覚や構成は天性のものがあり、描かずにはいられない「何か」を有した人物であったと思われます。今後さらに評価されると思われます。とにかく、人間の不思議をとても感じた展覧会でした。何かやりたくても一歩出ない人にオススメです。

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│-│-│2022/07/14(木) 20:33

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日本の葬送儀礼について

父のことがあったせいか、葬送儀礼のことが気になって仕方ありません。調べてみると、関東と関西では骨壺の大きさが異なり、お骨の入れ方も違うようです(写真は株式会社紫苑のHPより)。思い起こせば、父方の祖父が亡くなった時はまだ土葬で、草鞋を履いて竹の棒をもって参列した記憶があります。長野(下伊那郡)の山奥でしたのでまだそうした儀礼が残っていましたが、その後村に火葬場ができて完全になくなりました。もう我々の年代が土葬を生活で経験した最後になるのかも知れません。今回は宗派による作法の違いや、地域による卒塔婆や旅支度の違いなどにも関心をもちました。ちなみに、安倍晋三元首相のお通夜が先日芝公園の増上寺で営まれましたが、かつて私が港区の文化財職員だった頃、墓地改修の一環として増上寺内にある歴代徳川将軍の墓地発掘に参加したことがあります。お寺さんなので火葬されていると思っていましたが、江戸時代であってもほぼ土葬の形式でした。他の寺院の墓地発掘にも数多く参加しましたが、火葬された骨壺だったのは数点だったと記憶しています。考えてみれば、日本の葬送儀礼について普段触れる機会が少なく、時代が変わっていくからこそ民俗資料館などではそうしたこともきちんと伝えていく必要性を強く感じた次第です。

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│-│-│2022/07/13(水) 21:59

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時を超えた対話

新型コロナの感染者数が急激に増えています。これから夏休みシーズンに入りますが、気を引き締めて感染対策を徹底できればと思います。◆うちの家族が他の家族と異なるのは、父が多くの本を残しているということ。その中には自伝も何冊かあり、彼の人生はそれで良く分かります。もちろん、日常の会話の中でもっと深い部分まで聞いていることもあるわけですが、本というのは時を超えて対話できる一つの手段かと思います。この機会に読み直してみよう。

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│-│-│2022/07/12(火) 22:13

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死して還る場所

いろいろありましたが、本日から仕事復帰しています。仕事場では何事もなかったように物事が進むことに違和感を感じますが、仕方ありません。◆今週のお花は「ヒオウギ」でした。このお花をみると「祇園祭」が近くなることを意識します。今年は祭が3年ぶりに復活しますが、私は自粛させていただきテレビでみることとします。扇にはいろんな意味があり、古代信仰と繋がります。とくに蛇神です。龍神は弥生時代に大陸から入ってきて習合した概念ですので、もとは蛇(脱皮して生まれ変わる象徴)です。もう一つは性との関係で、女性の象徴なのです。扇は人の魂が還る場所(生まれ出た場所=生まれ変わる場所)としての意味があり、あおぐものではありません。日本では、扇そのものが神だったのです。

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│-│-│2022/07/11(月) 20:40

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七夕の旅立ち

先週の7月7日に、実家(静岡県御殿場市)の父・木下照嶽が向こうの世界に旅立ちました。92歳でした。急なことで、多くの人にご迷惑をおかけいたしましたが、お陰様で家族・親族でゆっくりお別れをすることができました。心より御礼申し上げます。

参考:wikipedia木下照嶽
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%A8%E4%B8%8B%E7%85%A7%E5%B6%BD

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│-│-│2022/07/10(日) 20:54

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