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アラカルト西尾製作所の100年今日は悲しいお知らせです。昨夜、博物館実習のレプリカ実習で長年お世話になってきた株式会社西尾製作所の西尾惣一代表取締役が急逝されたとの連絡を受けました。つい1ヶ月程前に一緒に授業をやっていましたし、来月8月1日は会社創業100周年となりその話をしていたところでしたので、知らせを受けて言葉がありませんでした。心よりご冥福をお祈り申し上げます。思えば、私が2001年に京都橘女子大学(現・京都橘大学)に赴任したころから25年間ずっとお世話になりっぱなしでした。創業者の西尾惣次郎氏は、1917年(大正6年)に日本初の「料理模型」(今でいう食品サンプル)を制作された方で、その後会社を興し博物館レプリカの専門会社として様々な博物館・科学館へ納品をされています。また、2011年の東日本大震災に際しては、被災した博物館レプリカや標本の修復に携わり、2023年にはNHKの朝ドラ「らんまん」に登場する植物レプリカ全てを特注制作しています。手元の資料で調べますと、惣一氏は2009年に52歳とありますので今年で68歳と思われ、まだまだこれからというのに残念でなりません。とても気さくで愛嬌のある方ですが、仕事になるととても厳しく博物館レプリカに対する情熱は誰にも負けないものがありました。これまで、本当にありがとうございました。西尾さんの想いを少しでも引き継いでいければと思います。
│-│-│2025/07/09(水) 08:06│
アラカルト武人八幡「本庄繁長」七夕の京都は37.9度となりました。とりあえずクーラーを使わず扇風機だけで生活してみましたが、なかなか厳しいものがあります。無理はしません。◆写真の本は、帰省した際に兄から頂いたもの。以前彼が書いた本を大幅改訂して再出版したようです。戦国時代の武将・本庄繁長を題材としています。少年時代から勇猛な人物で、若干13歳にして父の無念を晴らし城の奪還に成功するという奇跡を起こしています。後に「越後に鬼神あり」と恐れられるほどに成長し、上杉家に仕えます。しかし、川中島の戦いで傷つきながらも成果を上げたにもかかわらず恩賞が少ないことに腹を立て、上司(謙信)に噛みつく大事件(本庄繁長の乱)を起こしたりします。ただ、その後も上杉家の家臣として宇用曲折の人生を生きます。彼の死後、上杉景勝はその武勇を称え「武人八幡」の称号を与えています。うちの兄は、もともと武術が好きで、現在は警備員の仕事をしながら物書きをしています。昔、直江兼続が大河ドラマで取り上げられたことがありますが、いつか本庄繁長をクローズアップして頂けると嬉しく思います。
│-│-│2025/07/08(火) 09:29│
アラカルトお墓参り7月7日が父の命日ですが、昨日家族と富士霊園でお墓参りを済ませました。夏場は曇の日が多く、残念ながら父が好きだった富士山は見られず。帰りに三島大社にも寄って、ここでも茅の輪くぐりをいたしました。まだまだ体調不良は続きますが、無理せず夏を乗り切りたいと思います。
│-│-│2025/07/07(月) 09:44│
アラカルトミュージアムの可能性例年、京都は祇園祭が終わると本格的な夏がやってくる感じでしたが、今年はもう夏バテが始まる感じです。◆先日、日本ミュージアム・マネージメント学会から400頁を超える本が届きました。学会が発行した『ミュージアム・マネージメントの創成と博物館学へのアプローチ』(2025、東京堂出版)です。最近の動向や情報が盛り込まれていて参考になりますが、そもそも現代社会において博物館の果たす役割は低下しています。それは万博も同じでしょう。加えて、財政難で人員が減っているので、以前より充実した調査・研究や企画・事業を行うことにも限界がありますので、「輝ける未来」があるかというと疑問です。現在、文科省に対して学芸員資格課程の協議会ではきちんと人を確保する法整備を考えるよう団結して要望書を提出していますが、ほぼ無視されるでしょう。参院選の公約をみても文化政策をきちんと提示している人はほとんどおりません。花より団子。ただ、ほぼ全てがバーチャルになりつつある時代だからこそ、本物を観る・本物体験をする需要は少なからずあるので、どうマッチングするか(興味喚起させるか)ということを真剣に考えることで突破口が開かれるでしょう。あとは、アクセス・料金というバリアをどう下げていくのかという視点も考える必要があります。私は「アート思考」と「出前プログラム」という側面からミュージアムの可能性を追求していければと思います。今年度中には出版したいのですが…。今週末は関係する学会が2つありますが法事があるので行けません…ということで、週末のブログはお休みいたします。
│-│-│2025/07/04(金) 08:44│
アラカルトあの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。参議院選挙が今日公示されます。学生にも投票案内葉書が届いたようなので、ぜひ投票に行って欲しいと思います。裏金議員・利権議員・世襲議員・宗教議員・中国共産党のポチなど政治家としてありえない人をみんなで落とさないと日本の未来はありません。若者よ立ち上がれ。◆今週のお華はユリとリモニウム(スターチスか?)でした。先週がシンプルだったので、今週の豪華さが際立ちます。ただ、ユリというとどうしても思い出してしまうのが、一昨年の12月に公開された映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」(原作:汐見夏衛『可視光の夏−特攻隊と過ごした日々−』)です。現代の女子中学生・加納百合さんが、第二次大戦末期の日本にタイムスリップし、特攻隊員の青年・佐久間彰さんと時空を超えた恋をする物語です。私はこの映画を見たことはないのですが、気になっていてyoutubeなどでよくプロモーション映像を見ます。映画ではユリの花がキーワードになっていて、美しくまた切ない物語です。今年は戦後80年、この夏にDVDを借りて観ようと思います。
│-│-│2025/07/03(木) 08:56│
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